(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241215/k10014668261000.html)


 TPP(環太平洋パートナーシップ協定、Trans-Pacific Partnership Agreement)に英国が正式加盟。「環太平洋」から世界的な枠組みへと変容しました。

 米国が脱退して、日本の存在感が増し、我が国のリーダーシップに期待が集まります。さらに、英国は加盟国唯一の核保有国であり、経済的な枠組みから高度に政治的な共同体へと変容したとも言えます。もっとも中華人民共和国を強靭かつ高レヴェルの自由貿易協定へ加入させ自由貿易を一層強化させると言う意味では、要するに中国包囲網としてのTPP論の立場に立てばもとより政治的と言えるかもしまれません。

 米国が保護主義的な経済政策を支持し、共和党から民主党、そして共和党へと政権が交代しようとも政策転換はない今。中国のWTOにおける存在感は一段と強くなっています。中国が自由貿易の旗手として利得を得ようとする、ある種の逆転現象が起きているようです。そんな国際経済状況にあり、やはり我が国のリーダーシップが発揮できる機会としてのTPPの役割は増しています。

 では、どのようにしてどのような場でリーダーシップを発揮できる、もしくはすべきでしょうか。それはやはり、各国の加盟申請に関する時でしょう。少なくとも中国と台湾がほぼ同時期に加盟申請をしている今、どのように正式に加入させるのか注目する必要があります。政治的分断が世界規模で発生している今日において安定した政権運営と不断の改革が求められています。



 今晩、晩御飯の準備をしている時、弟と政治の話をしました。私が心がけていることは、極力丹念に耳を傾けること、そして問いを出すこと。私が思っている以上に政治的関心と知識があり嬉しい限りです。一方で、まだまだ言葉が適切ではない場面が散見され、解像度が低い状態です。ゆえに、ひとつひとつ問いを立てより深い思考へと導いています。


 具体的には外国人への生活保護給付や若者の政治的無関心、韓国でもデモ、オンラインによる政治参加などをテーマに対話しました。「〇〇な気がする」「〇〇じゃだめだ」から、どうして〇〇なのか、現象の背景にあるものは何なのかを深く思考することが社会を観る目を涵養していくことになると信じています。その意味で、私が大学院で研究する自治会活動は、地域社会への関心を持つ、政治的な空間、公共的な空間への扉を開く第一歩であると考えます。地域活動への参加を通した、政治参加意識の長期的な育成が求められています。