手首は簡単に骨折してしまうそうです。しかも、手術を伴います。私自身、医療保険などに何十年も入っていますが、初めて利用することになったくらい、まさか骨折したり手術するとは思いもよりませんでした。
何かの縁でこのブログを読んでいただけるとしたら、同じ境遇の方ではないかなと想像します。少しでも心配が晴れたらと思います。医師目線でなく、患者目線の話です。なので、医療自体の話ではありません。
手術の決断
骨折したのはちょうどゴールデンウィーク中だったのですが、同僚に連絡すると、お決まりのやり取りになるわけです。そして、どれだけ痛かろうという想像をされます。そして、手術するともなると、相手の想像力は爆増します。経験していない人は、私自身を含めて、映画やドラマで見た大袈裟な演出をイメージしてしまうのだと思います。
私自身は、折れた時点で目の当たりにしている腕は尋常じゃない形をしているので、手術が必要なのはなんとなく覚悟していました。でも、これからどうなるのかな?その心配の方が大きく感じていました。不思議と痛みとは感じず、鈍痛ともいうか、ズーンと重怠い感覚だったので、同僚の痛みへの想像とは全く違う感覚でした。
最初の診察で、2名の医師が手を引っ張り、まずは骨をおおよそ元の位置に戻してくれました。そして、私が閉所恐怖症だとしてもCTは撮ることを強く勧めてくれました。やってみよう。そう思わせてくれました。
CTの技師も理解してくれたので、うつ伏せで手を上に上げた姿勢で撮影してくれました。ウルトラマンの姿勢です。そして判明したのが冒頭と次の写真です。
最初の写真の通り、手で引っ張っても戻り切らず、腕の骨の先が落ち込んでいるのがわかります。
こちらの写真では、手の関節を受け止めるお皿がパリンと割れています。静止画にしていますが、クルクルと自在に3Dでみることができました。客観的に観れるというのが、医師も患者たる私自身も、とてもよく状況が理解できると思いました。
一昔前は、この状態で骨がついてしまったのです。となると、元のような手の向きや動きは期待できないのは自明です。こうしたことが、手術はしたほうがよいと本人が思える理由になりました。
手術への不安
手術は麻酔をするから痛くないのですが、私の持病たる閉所恐怖症とは、のび太がいう狭くて暗いではなく、逃げ出せない空間、束縛の状態が苦手という症状です。このため全身麻酔をすることになりました。
全身麻酔の何が怖いかというと、事前のリスク説明です。万が一とかに備え、しっかり説明する必要がある時代ですからしかたないですが、その内容が一番怖いことでした。
持病と共に楽しく生きる道を選んだ時点で私は他人と比べることをしなくなりましたから、全身麻酔は私だけだろう。持病のことでリスクを大きく負担するのも私の人生だと思いました。ところが、いざ入院してみると、5人部屋のうち5人ともが同じ骨折の人を含めて全員が全身麻酔でした。ちなみに、全身麻酔でない場合は肩から先が麻酔となり、壁つくられて手術しているところはみれないそうです。
事前の説明でギョッとしたのは、全身麻酔は呼吸が止まるので人工呼吸にするため肺にチューブが入るのですが、これがボールペンの太さくらいといいつつ、説明の手が示す大きさは1cmは超えていて、麻酔が覚めてもチューブは入っているということが一番怖く感じました。医師が伝えたいのはそのチューブが整体のところを通るから、あとから声がしばらく枯れてしまうことがあるという話なのですが、私は太いチューブが喉に刺さっているイメージが怖かったです。私の後に入院して来た人が説明を受けていて、やはり同じところでギョッとしていた感じでした。カーテン越しでも声のトーンとかでお察ししてしまった感じです。
全身麻酔
手術服を着て、歩いて手術室に向かいます。手術室は広いところを選んでくれたのかもしれませんが、開放的で皆さん暖かく対応してださいました。手術台に自分で乗り、心電図のセンサーなどパチパチとつけていく。このあたりで、閉所恐怖がチラリとよぎりました。でも、看護師の方の手際はとても素早かったです。
マスクの上から酸素マスクをつけ、いよいよ麻酔。映画トップガンでみた航空母艦の甲板かのように、看護師はえんじ色、医師は黒、そしてオレンジ色の人が入って来て、麻酔の担当です。では、麻酔始めます。というので、私はある計画を話し始めました。
私:普通は数字を数えるのですよね?
麻酔医:うん、そんなかんじ。
私:歌、歌ってもいいですか?
執刀医:いいですよー
私:えっと、あいみょんのうたなんですけど。
。。。
5秒後の感覚の後に。。。
執刀医:終わりましたよ。わかりますかー。
私:わかります!
付き添いの親戚:大丈夫?
私:大丈夫。腕のいいドクターXにやってもらったから!
なんなんだこれ。笑
これ本当の話です。というくらい、全身麻酔はストンと眠り、スカッと目覚め、自覚的には数秒しかなく、麻酔から目覚めた時のチューブなど自分が意識を持てるよりも前に抜かれてます。だから、これから手術という人で心配な人は、私の経験からすると、本当にあっという間だと断言できます。
痛い!
しかし、麻酔から覚めた私は、切開したところの痛みが経験したことないくらい痛くて、いたたたたた!!!といっていて、映画で見たことがある、モルヒネを打ってくれ!状態でした。
うぐぐぐぐぐ。
筋肉注射なのでちょっと痛いですよ、と看護師にいわれたけれど、いや、それ以上に痛いからおねげーします!という感じでした。
映画と違うのは、即効性があるわけじゃないこと。うぐうぐしばらく言ってましたが、時間が経つごとに確実に痛みは収まり、5時間後にはiPadで動画を見ていました。痛み止めは間隔をあけねばならず、錠剤、点滴、筋肉注射のサイクルなのですが、手術中の点滴から筋肉注射で、そろそろ痛いなぁと錠剤をもらい、寝た後、午前4時くらいにナースコールで点滴をしてもらいました。
同じ病室に同じ骨折で私の後に手術する人を怖がらせてしまったようで、ベットの横を通ら過ぎていくときに、そんなことをいうのが聞こえてしまいました。申し訳ないけど、声に出てしまうくらい痛かったです。
でも、私は正直ものなのかもしれません。私は確実に痛さが取れて、よくなってるなぁと実感して、医師も看護師も共通理解をしていたのです。ところが、同じ病室の方は、医師や看護師には痛くないと言うのに、いなくなると、うめくように痛い痛いといっていました。医師や看護師さんに、痛いといってしまってすいませんでしたといったら、全然いいんですよ!って言われて、少しホッとしました。
生々しい体験としては、流石に切開すれば痛い。でも、お薬で痛みは確実に取れていきます。痛いことを我慢するより、お薬で和らげてしまう方がずっとよいと思います。痛み止めは効く。だから、心配ないですとお伝えしたいと思います。
今回は、何かの偶然でこのブログに辿り着かれた同じ境遇の方が、少しでも患者目線のはなしで気持ちが楽になればと思い、まずはこのあたりだという話を書きました。
健康な人は健康でない人をどこか残念に思う傾向があると思うのですが、いざ自分がその立場になればわかると思います。私自身、他の病気や障害などで困っている人自身の気持ちはおしはかりようがありません。身近な人に、私が経験したことに近いことがあったなら、参考にしてみてもらえたらと思います。