【第3話】転職を繰り返した20代。
「面接は得意、入社後にボロが出る」
迷走しまくった僕の社会人デビュー
「55歳、人生はここから。」
人生初のKindle出版を目指して、自分の人生を少しずつ振り返っています。
第1話は、サッカーもバレーボールも万年補欠だった少年時代。
第2話では、そんな私が高校でスポーツの都道府県代表となり、国体・インターハイへ出場した話を書きました。
そして今回から、いよいよ社会人編です。
ここから私の人生は……
かなり迷走します(笑)
新卒で上場企業へ。
国家資格を取得。
転職。
また転職。
さらに転職。
履歴書だけを見ると、
「この人、大丈夫か?」
と思われても仕方ありません(笑)
でも不思議なことに、転職面接だけは得意でした。
採用される。
入社する。
そして、
「思っていたのと違う……」
この繰り返しです。
今なら笑って話せますが、当時は自分なりに必死でした。
新卒で上場企業へ。
これで人生安泰……のはずだった...
大学を卒業し、私は新卒で上場企業へ入社しました。
高校ではスポーツ。
大学でもスポーツ。
勉強を一生懸命やってきたタイプではありません。
それでも、
「上場企業に入れた」
当時の私は、それなりに安心していたと思います。
これで普通に働いて、
普通に給料をもらって、
普通に人生を歩いていく。
そんな未来を、なんとなく想像していました。
ところが。
月100時間の残業に耐えられず...
4年で退職します(笑)
人生安泰。
終了。
早い(笑)
貯金を使って、専門学校へ
4年間、仕事は忙しかった。
お金を使う時間もそれほどありませんでした。
そこで貯めたお金を使い、専門学校へ通うことにしました。
2年間勉強し、国家資格を取得。
今振り返ると、これが私にとって初めての
「社会人になってからの学び直し」だったのかもしれません。
学生時代は勉強しなかった男が、
社会人になってから専門学校へ。
人生とは不思議なものです。
必要に迫られると、人は勉強するんですね(笑)
そして私は考えました。
「国家資格も取った。これで仕事には困らないだろう」
はい。
この考えも、なかなか甘かった(笑)
転職① 資格があっても、仕事が合うとは限らない
国家資格を使える会社へ就職しました。
せっかく取った資格です。
「これからは専門性を生かして働こう」
そんな気持ちだったと思います。
ところが、
毎日の残業。
自分には合わない仕事内容。
少しずつ、
「これ、ずっと続けるの?」
と思うようになります。
そして1年で退職。
せっかく2年間勉強して取った国家資格。
それを生かす会社へ入って、
1年で辞める。
今なら当時の自分に言いたいです。
「おい、もう少し計画性を持とうか(笑)」
でも、当時は本当に、
「自分に合う仕事って何なんだろう?」
が分かっていませんでした。
資格を取れば人生が決まるわけではない
ここで一つ、今だから分かることがあります。
資格は大切です。
私自身、その後も簿記やFPなどを勉強してきました。
でも、
「資格を取った=その仕事が自分に向いている」
ではありません。
これはまったく別の話です。
資格は扉を開けてくれる。
でも、その扉の向こう側で毎日働くのは自分です。
仕事内容。
人間関係。
勤務時間。
会社の文化。
給料。
将来性。
自分が大切にしたいもの。
いろいろな条件が合わなければ、資格を持っていても苦しくなります。
若い頃の私は、それを実際に失敗しながら覚えていきました。
転職② 小さな会社の営業マンへ
次に入ったのは、10人程度の中小企業。
今度は営業です。
ここでも国家資格を生かせる仕事でした。
営業という仕事は、意外と自分に合っていたのかもしれません。
私は人と話すことが、それほど苦ではありませんでした。
そして、ありがたいことに社長にも気に入ってもらいました。
会員制の紀尾井町クラブへ何度も連れて行ってもらったこともあります。
さらに、日本酒の蔵元の会にも参加。
今思えば、
「20代の自分、ずいぶん大人の世界に紛れ込んでいるな」
と思います(笑)
貴重な経験でした。
でも会社は小さい。
景気の影響も受けやすい。
ボーナスカット。
将来への不安。
そこで、また考えます。
「やっぱり大企業の方が安定しているんじゃないか?」
そして私は、また転職します。
大企業なら安心。
この考えが、次の挫折につながります。
転職③ 安定を求めて大企業へ。でも……
最初に入った会社は大企業でした。
そこで私は考えました。
「結局、大企業の方が安定しているんじゃないか?」
そして、これまでとはまったく違う鉄鋼系の大企業へ転職します。
しかも当時の私は、
なぜか転職面接に強かった。
面接ではよくしゃべる。
印象も悪くない。
採用される。
だから、
「自分は転職に強い」
と思っていました。
ここ、大事です。
面接に強いことと、
入社後に仕事ができることは、
別物です(笑)
学生時代に勉強しなかったツケが、社会人になってやってきた
営業職として採用されました。
ところがここも上場企業です。
決算前になると、
いろいろな資料の提出を求められます。
数字。
資料。
社内ルール。
細かい管理。
今までとはレベルが違いました。
スポーツばかりやって、
授業では寝ていた男です。
ついにツケが回ってきました(笑)
仕事についていけない。
周りに迷惑をかける。
焦る。
さらにうまくいかなくなる。
そして、
6か月の仮採用期間を終えたところで、
本採用されませんでした。
これは、かなりこたえました。
「採用されなかった」
今なら普通に書けます。
でも当時は、
情けない。
恥ずかしい。
そんな気持ちもあったと思います。
今までの転職では、
自分から会社を辞めていました。
でも今回は違う。
会社から、
「あなたとは正式な雇用契約を続けません」
という判断をされたわけです。
これは、自分のプライドに結構効きます。
会社で評価されない=人間としてダメ、ではない
55歳になった今、この経験を振り返ると、
ものすごく大切なことを学んだと思います。
それは、
「ある会社で仕事ができなかったからといって、
その人自身に価値がないわけではない」
ということです。
私はこの会社では、うまく仕事ができませんでした。
これは事実です。
でも、その後に入った会社では、
社長や上司から良い評価を受けました。
同じ人間です。
会社が変わっただけです。
求められる能力が違う。
仕事のやり方が違う。
人との相性も違う。
だから、
今、会社で評価されていない人がいたとしても、
「自分はダメな人間だ」
とまで考える必要はないと思っています。
もちろん、自分の改善点を考えることは必要です。
でも、
「この場所が自分に合っていない」
という可能性だってあるんです。
転職④ やっと「仕事が楽しい」と思える会社に出会った
次に転職したのは、150人程度の製造メーカー。
営業職でした。
ありがたいことに、
ここもすぐに採用されました。
転職を繰り返していましたが、空白期間はほとんどありません。
面接だけは、本当に得意だったんです(笑)
そしてこの会社。
仕事が楽しかった。
これは今でもよく覚えています。
営業だけではありません。
商品をトラックに積んで工場へ運ぶ。
お客様の店舗を手伝う。
その中で自社の商品を売り込む。
街頭でセールスをする。
いろいろなことをやりました。
「そんなことまで営業がするの?」
と思うような仕事もありました。
でも私は、それが楽しかった。
お客様と直接話せる。
自分で考えて動ける。
結果が目に見える。
社長や上司からも、良い評価をいただきました。
前の会社では本採用されなかった男です。
会社を変えたら、
今度は評価される。
これも人生の面白いところです。
「仕事ができない」のではなく「場所が違う」こともある
私はこの頃の経験から、
キャリアで悩んでいる人に一つ伝えたいことがあります。
今の仕事が合わない。
上司に評価されない。
思うように成果が出ない。
そんな時、
「自分には能力がない」
とすぐに決めないでほしい。
私は実際に、
本採用されなかった会社の次で、
仕事が楽しいと思えるようになりました。
もちろん、すぐ辞めればいいという話ではありません。
どこへ行っても、自分自身が変わらなければ解決しない問題もあります。
でも、
自分に合う環境というものは確かにあります。
得意なこと。
苦手なこと。
評価されやすい仕事。
力を発揮できる環境。
それを20代で全部理解できる人なんて、そんなに多くないのではないでしょうか。
そして、この会社で人生を変える出会いがあった
仕事は楽しい。
社長や上司からも評価される。
「やっと自分に合う会社に出会えた」
そう思っていました。
そしてこの会社で、
今の妻と出会います。
ここから、
仕事だけではなく、
結婚。
年収。
家族。
人生設計。
私の価値観が大きく変わっていきます。
当時の私の年収は、約300万円。
私は会社が好きでした。
仕事も楽しかった。
だから、
辞めるつもりなんてありませんでした。
ところが――
「よく、その年収で仕事してるよね?」
当時付き合っていた彼女から言われます。
……え?
私は仕事を楽しくやっていたのですが、
人生に突然、
「年収」
という現実が突きつけられます(笑)
好きな仕事。
楽しい職場。
低い年収。
結婚。
将来。
どれを優先するのか。
これが、次の人生の分岐点になりました。
転職を繰り返した20代を、55歳になって振り返る
20代の私は、
決して計画的ではありませんでした。
辞める。
学校へ行く。
資格を取る。
また就職。
また辞める。
大企業へ行く。
本採用されない。
また転職。
かなり忙しい(笑)
今の私が20代の自分を見たら、
「もうちょっと落ち着こうよ」
と言うと思います。
でも、
無駄だったとは思いません。
会社の大きさだけでは、自分に合う仕事は分からない。
資格だけで人生は決まらない。
給料だけでも決まらない。
評価される場所もあれば、評価されない場所もある。
そして、
一つの失敗で人生が終わるわけではない。
全部、転職を繰り返したから分かったことです。
遠回りも、あとから一本の道になる
若い頃、
「自分は何をやっているんだろう」
と思うことがありました。
でも55歳になって振り返ると、
バラバラだった経験が、
少しずつ一本の線になっているように感じます。
高校のスポーツ。
国家資格。
営業。
転職。
失敗。
人との出会い。
会社員生活。
資産運用。
FIRE。
そして今、
その経験を一冊の本にしようとしています。
人生の途中では、
自分がどこへ向かっているのか分からないことがあります。
でも、
分からないまま進んでもいい。
遠回りしてもいい。
途中で方向を変えてもいい。
55歳の私は、
そう思っています。
次回 第4話
「結婚と年収という現実」
仕事は楽しい。
会社の人間関係も悪くない。
それなのに、
私はこの会社も2年で辞めることになります。
理由は、
「年収300万円」。
当時の彼女、現在の妻から、
「最低でも年収500万円」
と言われた私。
しかも、
結婚式はしたのに、
籍は入れてもらえない(笑)
今思い返しても、
なかなかパンチの効いた時代です。
次回は、
好きな仕事と収入。
結婚とお金。
「幸せに働くこと」と「家族を養うこと」の間で揺れた30歳前後の自分について書いてみます。
55歳、人生はここから。
遠回りだらけの人生ですが、
もう少しお付き合いください。