女子高生のバイク事故 | ローライダー
 まずは、下の記事を読んでみてください。

 

 
 この事故に関して今、SNSとかで話題になっているそうですが、これ読んでみてみなさんどう思いましたか?
 調べてみると、この亡くなられてた女子高生は、約1カ月前に自動二輪免許を取得して、同時期に
 スズキ バンディット250
が納車になったという。
 そして亡くなられた彼女は、Twitter
 #女子ライダー #女子高生ライダー
などのハッシュタグをつけて、免許取得やバイクの納車について投稿していたようだ。
 その投稿には2000もの「いいね」が付けられ、また今回の事故が初めてではなく、過去にも自らツーリング仲間を募集して、見ず知らずの人たちとツーリングに行くということもあったそうです。
 事故は国道412号上の愛川町田代で発生っていうから、この辺かな。

 この記事だけでは、事故の原因は分からないが、午後8時という時間、現場が宮ケ瀬湖からの帰路でカーブの多い道だったこともあって
 「そもそも、何故そんな時間帯に女子高生をいい大人たちが連れ回しているんだ」
 「夜の峠道に初心者の女子高生を走らせるなんて、一緒に走っていた連中は、何やってんだ」
 「初心者の女子高生の前でカッコつけるために、オーバースピードでコーナーに突っ込んで行って事故を誘発したんじゃないのか」
 「女子高生の誘いに乗って集まってくる連中なんて、ろくでもない輩に決まってる」
などの批判が多いことは事実だ。
 また、ネットユーザーの目線から
 「自分で#女子高生ライダーとハッシュタグを付けてツーリング仲間を募集するって、ネットのリテラシーが低過ぎる」
という意見もあったように思う。
 
 でもさ、記事をよく読むと
 「現場は片側1車線でカーブの手前」
って書いてある。
 これが事実なら、どうやら初心者がよくやってしまうような
 オーバースピードでコーナーに突っ込んでいって、曲がり切れずに起こった事故
とはちょっと違うようだし、多くの意見の中には
 「バンディット(GJ74A)は製造が30年以上前のバイクで、限界摩耗ギリギリのフロントタイヤのバイク」
という指摘もあり、バイクそのものの不具合が招いた事故だったかもという意見もあった。
 
 事故の詳細は分からないが、今の
 女子高生16歳の初心者ライダーが、Twitterでツーリング仲間を募集して集まってきた9台のバイク(年齢性別不詳)と共にツーリングに出掛け、午後8時頃に宮ケ瀬湖からの帰り道、原因は不明だが事故を起こして亡くなった。
という情報しか分からない段階で、敢えて僕から言わせてもらえば、これはもちろん一緒に走っていた連中の責任はあるだろう。
 
 また、16歳の少女自らがSNSで安易に、どこの馬の骨かもわからない、顔も見たことない、信用できるのかどうかも分からないような、男達(これは想像)を女子ライダーや女子高生ライダーなどのハッシュタグを付けて集めてツーリングに行くって、怖いもの知らずにも程がある。
 こんな誘いに乗ってくるような連中なんて、敢えて誤解を恐れずに言えば、その目的は明らかだ。
 その目的は
 うまくいけば、女子高生を食えるかも
しかないじゃん。
 
 それと責任論でいえば、この事故を一番悲しんでいるであろう、ご両親の責任も大きいんじゃないのかな。
 世の中の常識というか、醜い部分っていうところ、特に男ってものについて母親が教えておくべきだと思うんですよね。
 Twitterで優しい言葉をかけてくる奴、自分を褒めてくれる奴、自称バイクに乗るのが巧いと言っている奴、自称男性アイドルに似ていると言っている奴、いつも面白いことを言っている奴…
 そんなの文章だけじゃ、普通はその人となりなんて分からんと思うけど、文章だけでその人を信用してしまう。
 
 もっと想像力を逞しくすれば、そういうことを気軽に話せないような雰囲気の家庭環境だったかもしれないしさ。
 家庭に居場所が無くて、だから安易に優しい言葉をかけてくれるSNSの仲間(これって仲間といえるのかどうか…)を簡単に信用してしまうってことになったのかもしれんしな。
 
 とにかく今の段階では、一緒に走っていた連中、そのバイクを売った奴、遺族(特に両親)、そして何よりも亡くなった本人の責任なのだろうとしか言えないと思いますね。

 ただ一つ、僕が40年間もバイクに乗り続けてきて疑問に思うのは、上で書かれていたような多くの批判を踏まえた上で言うんだけど、これだけ多くの人が関心を持ってツイートしているのに、この事故の根本的な原因について語られてないなぁってことです。

 だってさ、SNSで仲間を募ってツーリングに行ったことそのものは事故の原因じゃないでしょ?
 死者に鞭打つようなことは、日本人の文化として言いにくいし言いたくはないが、誰も言わないから二度とこのような事故を発生させないために、敢えてここで言っておきたい。

 まぁ、午後5時に集合してちょっとツーリングに行くとなれば、帰路が午後8時頃になってしまったっていうのは、時間の流れからみれば当然だと思うし、そこに参加した輩の下心なんて知らん。
 免許取立て、納車したてで、あまり運転経験のない16歳の女子高生っていうのは、表面的なシチュエーションでしかないんじゃないかな。
 倫理的な問題はあるかもしれないけど、それと事故との因果関係は無いよね。
 じゃぁ、この女子高生が一人の単独事故だったらどうなんだろうね。
 もしこれが単独事故なら、必ず「自己責任」っていうワードが出てくるんだよ。
 そう、厳しいことを言うようだけど、バイクってのは、一緒に走っている仲間がいようがいまいが、全て自己責任なんですよね。
 ツーリングのペースが速いとか、後ろから煽られたんじゃないかっていう想像は働くけど、そんなのマスツーリングならちょいちょいあることだからね。
 でもさ、ハンドルを握っているのは本人であって、走行のペースを決めるのは本人以外にはいないわけで、他人が故意にぶつけてきたということ以外では、アクセルを開ける、ブレーキをかける、倒し込むというバイクの運転操作の全てを本人がやっているんだよね。
 インカムで繋がってでもいない限り、周りに何人いようが、走り出したら他人がアドバイスすることもできない。
 だからさ、免許を持ってバイクで公道に出たら、免許取立てだろうが納車したてだろうが、マスツーリングだろうがソロツーリングだろうが関係ないんですよね。
 一緒に走っていた者は、先輩ライダーとして初心者ライダーに、事前に適切な助言をする以外に、この事故を防ぐ手立てはないんだと思う。
 もしも、初心者を前にしてそれをしていなかったというなら、それはそれで重大な過失なんだろうと思うけど、それでも本人には、そういう判断ができるという前提で、免許証の交付を受けているんだからね。

 僕は、あくまでも主体はライダー本人であって、周りの人達じゃないんだと考えています。
 自己責任なんていう簡単な言葉で片付けたくはないが、バイクっていうのは、整備も含めて一度跨って走り出したら、結局は究極の自己責任な乗り物だと思うんだよね。
 だってさ、転んだりぶつかったりして痛い思いをするのも本人だし、怪我をするのもバイクが壊れちゃうのも命を失うのも本人だからね。
 でも、自分次第で事故を防ぐような運転もできる。
 こんなことは、ある程度経験を積んだライダーなら誰でも判ることだし、それを知っているライダーの人は、一緒に走る人の中に老若男女問わず初心者ライダーがいたら、その人にまず伝えなきゃいけないことだと思うんだよなぁ。
 女子高生なのにとか、16歳の少女だから助平心満載の男の中で…なんていうのは、あくまでも二次的な問題の枝葉に過ぎないと思うんだけど、どうですかね?

 いずれにしても、男女問わず若い命が失われていくのは悲しいことです。

 
 余談ですが、ドテチンさんも牛魔王TCで女子ライダー募集をしていますが、間違ってもSNSで募集するようなことはありません。
 その女性がどんな人なのか分からないと、大人の男である僕でも、ちょっと怖いからね。
 ましてや未成年は基本的にNGですwww。
 
 ありきたりの意見で済みませんが、こんな事故を二度と起こさないためにも、バイクとネットの取り扱いには十分注意するとともに、若い子には大人が健全な方向に導いてあげなくてはいけませんね。

 とにかく、不慮の事故で亡くなられた女子高生には、心からご冥福をお祈りします。