主治医との信頼関係 | 肺腺がん、時々は乳がん記録

肺腺がん、時々は乳がん記録

1970年生まれ、女性、肺腺がん(2014年3月胸膜播種のためステージ4告知)、ALK陽性。ついでに2015年2月原発性乳がん(粘液癌)の温存手術もし、複合がん認定。病気になっても、病人にならないを目指しています。

無事、おとといの水曜日に退院しました。はげましのメッセージを本当にありがとうございました。また、月曜日からセカンドラインの抗がん剤のために入院ですが、つかの間の休息です。乳がん手術の本丸の乳房の痛みはないですが、センチネルリンパ生検のためのわきの切込みがずっと痛いです。大好きなヨガもセーブせざるを得ず、とほほです。


さて、アレセンサと抗がん剤(シスプラチン、アバスチン、アムリタ)のどれにするかを悩んでいると以前書きましたが、結局は主治医のおすすめのとおり、抗がん剤を選択しました。月曜日からスタートです。


今回、ふたつの選択肢を与えられてからというものの、ずっと「主治医を信頼する」とはどういうことなのか、治療を選択することはどういうことなのかを考えて、考えて、考えぬいてきました。


私には「主治医を信頼する」ということが本当のところわからないのです。


「主治医を信頼する」とは、自分にとって最善をつくしてくださっているに違いないとお任せするということなのでしょうか。


主治医は私に抗がん剤を進める理由として「アレセンサはザーコリ耐性には10パーセントしか効かない」と言い続けます。一方で、58パーセントに効いているというエビデンスも出てきている情報を私は入手している。


そのエビデンスを見せて、「先生、おっしゃっていることは違っているようですよ」と挑むことを何度も考えました。でも、それをしませんでした。


言っても、なんも私の得にならないと考えたからです。先生も人間、きっと気分を害するでしょう。


58パーセントというエビデンスを突きつけずとも、私は一言「10パーセントでもいいんです。アレセンサでお願いします」と言えばいいのですから。


でも、今回、私はあえて抗がん剤を選びました。私の胸膜播種は相当手強く(おそらく原発よりも今後厄介なものになる)、それを叩きのめすには、アレセンサではなく抗がん剤のほうがパンチ力があると信じたから(比較試験はないので、エビデンスなし)。また、今はそれに耐える体力があるから。おそらくいつかはしなくてはいけないなら、元気なうちに。


何が言いたいかというと、主治医を信頼しているふりをしているんです。

主治医のALK臨床情報のキャッチアップ力を疑っているんです。なにせうちの病院の症例数少ないし。


でも、もっと根っこのところで、完治できないのに、完治できないかとあがいている自分にとって、本当に信頼できる主治医なんて存在しないだろうなとも思っています。目標が一致しませんから。


こんな私はALK患者が一番多く、最新の臨床情報が集まる築地の国立がん研究センターに行けば(転院すれば)少しは満足できるのでしょうか。そこでなら、信頼できる主治医に出会えるのでしょうか。