※まえがき※
新しいブログタイトル「新聞配達」を書く事にしました。
これは私自身が店のオープンと同時期に再開した副業の1つです。
毎朝、当たり前にポストに届く新聞。
その新聞を配る配達員が、日々見て感じている新聞配達の世界を今後少しずつ伝えて行こうと考えています。
お付合いの程、よろしくお願いいたします。
それでは、先ずは第一話「新聞配達(新年の始まりは一年の締めくくり)」をご覧ください。
もう30分もすれば日が変わると言うのに、普段静かな住宅街には声が聞こえ人の歩く気配を感じ、自宅のテレビはどのチャンネルを回しても笑い声が絶えない。
もうすぐそこまで2019年が来ている。
「ゴ~ン~ゴ~ン~」
除夜の鐘が鳴りだした。
「さて、一年の締めくくりに行くか」
いつもと変わらず支度し家のドアを開けた・・・・
~新聞配達(新年の始まりは一年の締めくくり)~
一年の終わりと一年の始まりも、いつもと変わらず軽トラに乗り配達所へと向かう。
この数年毎日のように繰り返される私の生活スタイルだ。
学生時代から数え、10年近くもしている、性に合った仕事の1つ。
毎日の様にバイクに跨り走り、そして毎日同じルート。
しかし、一日として同じ道はない。
状況によってコロコロと変化する道。
どこかサーキットを走っているのと変わらない感覚も少しあり飽きる事がない。
配達所までは軽トラで約5分の道のり。
「おめでとうございます!」
「おめでとう~」
「今年もよろしく」
今日はいつもと少し違う配達所。
1月1日は新年という事もあり、新聞も分厚く、多くのお店が新年の初売りのチラシを入れる為、チラシは新聞よりもはるかに分厚い・・・・
この分厚いチラシを新聞に折り込んで行くのが重労働!
私がチラシを新聞に折りこむ数は約500部ほど。
チラシを入れ終わるころには腕はパンパンになり動かなくなる。
社員さんと手分けして折りこみを終わらせ、ここからバイクに新聞を積み各家庭へ新聞を届ける配達が始まる。
私の場合、配達部数を減らしてもらっているので普段なら配達時間は約1時間少々。
しかしこの日だけは2時間以上配達にかかる。
いつもなら人っ子一人いない真っ暗な時間帯に多くの人が街を歩いており、いつも以上に注意が必要になる。
また新聞もチラシも分厚い為にポストへ入れるのも一苦労だ。
各家庭のポストに新聞を届けに行くと、普段会う事のないお客様に時折出会う。
「おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。」
「おめでとうございます。毎日ご苦労様です。」
一年で唯一と言ってよい配達員とお客様が出会えるのが1月1日だ。
またバイクに跨り走り、ポストへ新聞を届けるを繰り返しながら
(今年はどんな年になるのかな?)
少し前に過ぎ去った2018年を振り返りながら、来たばかりの2019年の過ごし方を考える。
きっと、また今年も変わらない生活に日々なのだろうが、また違った一年になるのだと新たな年に期待を寄せながら心を躍らせ、肌に刺す冷たい空気の中をバイクの灯りを頼りに走って行く。
配達の帰り、いつも通る橋の上から見下ろす高速道路は、いつもなら多くの車が走っているが今日はほとんど車が走っていない。
めったに見れない光景だ。
それとはうって変わり街中ではいつもと変わらず時折すれ違うコンビニ配送のトラック、新聞配達と同じく新年でも仕事の為に暗い中を走っている。
(ご苦労様!)
年越しから新年を同じように働く人達へ心の中で語り掛ける。
配達所へ戻り、バイクを所定の位置へ停めエンジンを切る。
(一年間お疲れ様、今年もよろしく!!)
一年共に走ったカブへも語り掛ける。
「お疲れ様!明日は休みだしね。一年間お疲れ様」
こうして新聞配達の一年が終わりを迎える。
既に新しい年を迎えているのに、やっと一年の終わりを迎え、それと同時に新し年が既に走り始めている。
さてさて、世間は休みでも一日しか休みがない新聞配達。
明日は一日休みを頂き、また明後日から新たな年の新聞配達が始まる・・・・
新しい年が始まったばかりだが平成も、もうそうこまで終わりが近づいている。
2019年という今年は、どんな年になるのだろうか?