母親
初夏の晴れた昼下がり
私は産まれたと聞きました
母親の喜びようは大変だったと聞きました
ただ真っ直ぐ信じる道を歩んでほしいと願い込めて
悩み抜いたすえにこの名を私につけたと聞きました
我が家はあの頃から
あまり裕福な方ではなく
友達のオモチャや自転車を羨ましがってばかり
少し困ったような顔で
ごめんね…
と繰り返す母の隣で
いつまでもいつまでも泣いたのを覚えてます
強さの意味を履き違えて
喧嘩や悪さばかりを繰り返し
勝手気ままに遊びまわる
ホントにろくでもない私が
真夜中の静けさの中
忍び足でうちに帰った時も
狭い食卓の上には茶碗が並べられていました
自分の弱さに目を背け
言い訳やごたくを並べ
何もせずにただ毎日をダラダラと過ごし続け
浴びるほどに呑んだ私が明け方眠りに落ちる頃
まだ薄暗い朝の町へ
母は出て行くのでした
度が過ぎるほどの頑固さも
ワガママも卑怯な嘘も全て
全てを包み込むような
愛がそこにはありました
あなたの元に生まれ落ちた事がこんなにも幸せだった
今頃ようやく気づきました
こんな馬鹿な私だから
春先の穏やかな朝に
新しい命が生まれました
あなたのようによく笑う
宝石みたいな女の子
『優しさの中に凛々しさ』を秘めた人になるようにと願い
あなたの一番好きな花の名前をつけました
マザコンな僕でした!!てへ