チビさん、夏休みの宿題の強敵、読書感想文があります。お兄ちゃんの時もそうでしたが、うちの子は本を読まないので、本当に憂鬱になります。


チビさんを図書館に連れていき、ネットで読書感想文を書きやすい本を探したりして見つけました。5、6年生向けだと文字が小さいので、読む習慣がない人にはキツいです。文字が大きめの3、4年生向けにしました。普段全く小説を読まない人に、年に一回だけ読んで作文を書けと言うのはなかなかの試練です。


そんなチビさんと本を探してる時に目に止まった1冊。


児童向け小説です。
主人公は高1で、中2の弟とぼろアパートで2人暮らし。学校後にバイトをして、生活費を稼いでいます。自由奔放な母親は、何ヵ月に1度生活費を持ってきて、またいなくなってしまう。父親はおらず、おそらく自分と弟は父親が違うだろう、と主人公は思っています。
親身になって面倒をみてくれるのは、母親の友達の「しんちゃん」。このしんちゃんがパンク世代で、影響というか、教育を受けて、パンクをよりどころにして毎日を乗りきっています。しんちゃんからもらったベースをかきならし、聴いて弾けるようになりました。
弟はさらに純粋なパンクキッズ。いつか兄ちゃんとバンドをするのが夢です。十八番はクラッシュの「I Fouht The Law」。小説には、「むかし車のCMに流れてた」とありましたが、多分20年くらい前。日産のエクストレイルです。そんなに昔だと思ってなかったけど、主人公にしてみれば産まれる前です。
あとラモーンズ。渋すぎます。私は聴きません。私が大好きなデクスター・ホーランドが10代の頃に聴いてたバンドです。

普通の高校生とは違う生活、少し変わった弟、放置する母、しんちゃん。
クラスメイト、バイト先の大学生からつながったバンドサークルの人たち。
主人公を取り巻く人たちと、音楽。
そしてついに主人公はバンドを組み、町のイベントで1日限りのライブステージに立ちます。

その日常の様子と一緒に、古いパンクのナンバーが出てきます。クラッシュ、ラモーンズ、ピストルズ。
私は純粋なパンクではなく、もっと身近に感じるメロコアの方が好きですが、聞いたことかあるバンドやナンバーが出てきました。読みながらスマホで流して聴いたりしました。

パンクは反骨のエネルギー。
うまくなくっても、なにくそという気持ちをぶつけるのがパンク。
それが主人公のよりどころになっています。
なるほどと思いました。
あの激しい旋律は、自分の代わりに大声を出して発散してくれてるんだ。


今は普段読書はしません。手に取ると置けなくなるからです。時間もないし。
たまたま手に取った本がおもしろくて、一気に読みました。


そしてチビさんに、児童向けの真田十勇士の小説を薦めてみたら、時間はかかったけど一巻を読破しました。全三巻プラス外伝なので、すぐに借りてきて読ませようと思います。まずは好きなジャンルから。活字を読むのが好きになってくれたらいいなと思います。活字を読むのは大事です。