Fate or Destiny ◇21 | copain (Ameba出張所)

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強火智担で根っからの腐女子のあややがひっそりまったりと某気象グループの長男×四男の【J禁P禁】を取り扱っている駄文サイトです。
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某気象グループの長男×四男のJ禁P禁を取り扱っている駄文サイトです。 


◇18歳以下 

◆J禁、P禁ってなに? 

◇BLってなに? 

◆ONは受け入れられない! 

って方はご遠慮下さい。


タイトルの記号で視点を表しています。 ◇Side和 

◆Side智

 ゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚+



Side N 


・ 


ここのところ、 

どんなに強い薬を服用しても 

智と同じ部屋で過ごすのがキツい。 


緊張している仕事のときはなんとかなっても 

仕事が終わるとドッと疲れが押し寄せる。


疲れだけじゃない。 

わかってる。

きっと薬の多量摂取による、心身の不調だ。 


そんなこと、わかっている。

けど 

どうすることもできない。 


夜通しオンラインゲームをするから、

とかなんとか理由をつけて 

オレは毎日、智の個室を使わせて貰っていた。 

智と離れていても智の匂いを感じられるこの場所が

良いのか悪いのかもうわからない。


でも、オレの疚しい心は智に見せる訳にはいかないから。



そうやってどんなにオレが隠そうとしていても、 

勘が良くて、

周りの機微に敏い智には無意味だろう。 


きっとバレてる。


それでもオレの意思を尊重してくれる智に
オレは甘えていたんだ。 


・ 


朝。 


今日も智に隠れて抑制剤を打ち 

一足先にスタジオに入る。 


リハーサル前にスタジオでストレッチをしていたときにそれは起こった。 


智が不意にオレに触れてきたのだ。


「・・・ニノ? 

 今日もしかして調子悪い?」 


いつも

こんなことしない。 


距離を保ってくれるのに、なんで?!


触れられた瞬間、 

熱が体中を駆け巡ってあふれだす。 


 「さ、智? 

 どうして・・・っっっっ! 

 離れて!!!!」 


ちがう。 

智は体調が悪いオレを心配してくれただけだ。 


それなのにこんな対応しかできない自分に嫌気がさす。 


 「ごめん!!ニノ! 

 …でも、やっぱり 

 ……ヒート周期狂ってるね?」 


智が優しく、

でも確信をついた。 


 「いやぁっっ!!! 

 ちがっ、オレ!! 

 ……ごめんなさい!!!」 


ああ、露見してしまった。 

オレの卑しい性。 

智にだけは見せたくなかった、 

向けたく無かった呪いというべき必然。 


ショックでパニックになっていると、 

ふと優しい匂いに包まれた。 


「ニノ、大丈夫だよ。 

 落ち着いて? 

 …ソレはニノのせいじゃない」 


優しく抱き寄せられ

耳元でささやかれて、 

背筋が甘くしびれる。 


けど、それは逆効果だ!!!


「やだ!!

 触らないでっ!!

 はっ、はっ、はっ…… 

 見ないでっ!!

 っ、違うっっ! 

 …やだっ…」


見ないで智。 


ごめんなさい。

ごめんなさい。 

こんな汚いオレでごめんなさい。 


「…きらいにならないで!!!」


どうか、どうか嫌いにならないで……。 


そう言った瞬間、 

普段抑えていて意識しないと感じないはずの

智のフェロモンがオレを覆った。 


 「大丈夫、大丈夫だよニノ。 

 ニノを嫌いになる事なんて、 

 ぜっっっったい無いから! 

 俺はニノが大事なんだよ。 

 だから、安心して。ね??」 


智の匂い。 

智のぬくもり。 

智の声。 


それがアルファのフェロモンと一緒にオレに沁みこんでくる。 


 力強い腕に安心する。 


 智の言葉がただただ嬉しかった。