Fate or Destiny ◇16  | copain (Ameba出張所)

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強火智担で根っからの腐女子のあややがひっそりまったりと某気象グループの長男×四男の【J禁P禁】を取り扱っている駄文サイトです。
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某気象グループの長男×四男のJ禁P禁を取り扱っている駄文サイトです。 


◇18歳以下 

◆J禁、P禁ってなに? 

◇BLってなに? 

◆ONは受け入れられない! 

って方はご遠慮下さい。


タイトルの記号で視点を表しています。 ◇Side和 

◆Side智

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16 


いつもニコニコほわほわ人畜無害な顔をして

アルファ独特の威圧感を感じさせない智。


眠そうな顔、眠たそうなフリをするから

リーダーらしくない、なんて言うヤツもいる。


そんなこと言うヤツは、

智のことをなにも解っていない。

智がリーダーなのには、それだけの理由がある。

他人にはわからないだろうがオレたちは智がリーダーとして相応しいと。

智がリーダーで良かったと、心から思っている。


ベータの皮を被ったアルファ

それが智だ。


普段はのんびりしているように見せていて

メンバーに何か降りかかりそうなときには

威圧するような強いフェロモンを出し、守ってくれる。

これほど自在にフェロモンをコントロールできるアルファがいるとは思わなかった。

おそらく智はうわさに聞く最上位のアルファだろう。 


それだけ強い力を持っているのに

カリスマ性で引っ張るのではなく

包み込むようにオレたちを守ってくれる。


それだけじゃない。

自分自身に対してはストイック。

まだやれる、もっとやれる、と求め続け、妥協しない。

でもその頑張る姿を見せつけるようなことはしない。

自分と同じように努力しろ、と人に求めたりもしない。

なんでもないことのように、

サラッとなんでもやってみせるから

その裏側に、とんでもない努力があることを知っている人は少ない。


何も言わずに見守ってくれるのはオレたちに期待していない訳じゃない。

オレたちを信じているからだ。

何も言わずに優しく見守り、

オレたちが道を間違えてしまいそうになったときには

『今、目の前にあることを頑張れないやつが何を頑張れるんだ!』と、

『在り方』を教えてくれる。

そんな、男らしい、素晴らしい人なんだ。 


だからオレの仕事の根底にはいつも、

智のこの言葉がある。

今、あることを頑張れば、

ゆくゆく良くなっていく。

今の頑張りが、未来の自分に繋がっていく。

そう、これは言葉のお守りだ。

いつも、いつでも。

近くにいないときだって、

こうやってオレに道を示してくれる。


どんなにオレがオメガ性に負けないと強がっていても

現実を受け止め切れず挫けてしまいそうなときはある。

第二性が判明して動揺していたときも。

居場所を無くした気がして絶望したときも。

つい、周りに当ってしまった時だって。

何かを語る訳でもなくそっと、隣にいてくれた。

いつだって、オレに居場所を作ってくれて

優しく道を示してくれたのは智だった。


そんなの、

好きにならない訳ないじゃない…。


「ニノ、明日も来るよな?」

「おまえがいないと調子出ねぇんだよ」

「いつか一緒にデビューしような」

「ニノを傷付けるようなことはしない。絶対。 だから安心して」

「俺が守るから」

「一緒に大宮SKやろうぜ」


いつだって、

オレの世界を広げてくれた。

オレを救ってくれた。

だからオレはココにいる。


だから。

オレは智が好きだ。


でもこの想いはどこから来るのだろう?


オレがオメガで、智がアルファだから?

第二の性に振り回されているだけではないか?

この『好き』がどこから来るのかわからない。


想いを告げる気は無いが

智と過ごす時間はオレの中で特別になっている。 


嵐として一緒にデビューができて

二人で新しくユニットを組めて

相部屋で生活しているこの状況だけで

とても幸せだ。

これ以上求めてはいけない。




最初は、智が最上位のアルファだから、

それを感じ取ったオメガの身体が

勝手に反応した結果、

抑制剤が効きづらいのだと…

そう、思っていた。


オレの恋心なんて、関係ない。

ただ、第二性のせいで、効きづらいのだと。


ちゃんと、プライベートと仕事は分けられる。

大宮SKは、大事な仕事だ。


タカとユージでファイナルラブ。

いつもならなんともないのに、

リハーサルでクラクラする。

バードキスなんて、物足りない。

もっともっと、欲しくなる。

ありっつけの理性で離れても

頭の中には欲望がいっぱい。

その場その場でうまく立ち回ることに精一杯で

オレに余裕なんてまるでない。


社会経験なんて何もない

ジャニーズ以外何も知らない子供だったオレには

ここが、

この世界が、すべてだ。


だから、

自分の恋心やオメガの欲で

失敗するわけにはいかない。



きっと、一人よがりだったと思う。

それでも智はオレを肯定してくれ、

見守ってくれる。


だから大丈夫。

オレはオメガ性になんて、負けない。


そう、思い、

そう、祈り、

そう、念じ、

そう、自己暗示をかけ、

オレは今日もまた、

何度目かの抑制剤を打った。