Fate or Destiny ◇10 | copain (Ameba出張所)

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強火智担で根っからの腐女子のあややがひっそりまったりと某気象グループの長男×四男の【J禁P禁】を取り扱っている駄文サイトです。
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某気象グループの長男×四男のJ禁P禁を取り扱っている駄文サイトです。 


◇18歳以下 

◆J禁、P禁ってなに? 

◇BLってなに? 

◆ONは受け入れられない! 

って方はご遠慮下さい。


タイトルの記号で視点を表しています。 ◇Side和 

◆Side智

 ゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚+


◇10



*


自分自身にもわからなかった体調の変化がわかる智のことを凄いと思い、感謝した。


だがその反面、アルファとオメガの違いを感じ、昏い気持ちになった。 


オメガだって普通に生きて行ける。 

そう思いたい気持ちと 

やっぱり無理だ、と 

諦めたくなる気持ち。 

こんな体質に振り回されたくないけれど一生付き合って行かなくてはならない現実。


「キツイよ…」 


腹にペンシル型の抑制剤を打ち、誰に言うともなく、独りごちた。 


 ・ 


ソファをフラットにし、寝転がる。 

智の匂いのついたクッションに顔を埋め、智の匂いのついたブランケットに包まる。

この部屋自体にも智の匂いが残っている。

昔から知ってる、甘い匂い。 

赤ちゃんみたいな優しい匂い。 

なんだか安心できる匂いにつつまれて目を閉じる。


オレのヒートに気付いて 

心配してくれたのが智でよかった。 

今回のヒートもきっとそんなに重くない。

直ぐに終わるだろう。 

大丈夫、オレは負けない。 

2-3日の辛抱だ。 


無音の中、嗅覚だけが敏感で 

智がそばに居るかのような錯覚に陥る。 


深呼吸を繰り返す。 

智の匂いで自分の中までいっぱいになる。


次第に気持ちも落ち着いてきて、オレはそのまま眠りについた。  




久しぶりに夢を見た。


なぜかオレは智の腕の中に抱きしめられていて、智の胸に頬を寄せて体重を預けていた。 


顔は見えないし何も喋ってはくれないけど、 

温もりも優しさも匂いも、 

オレの知ってる智だった。 


嬉しそうに、

幸せそうに、 

笑ってくれているといいな。 

そう思っていたら、自然とオレからも笑みが溢れた。   




目を覚ますとソファベッドから転げ落ちて床の上だった。 

智の匂いの付いたブランケットは抱きしめたまま。 

ぼうっとする頭で苦笑する。 

寝る前よりやっぱり少し体調が悪くなっている気がする。 

ヒートのせいだ。 


体中が熱い。 

寂しい、切ない。 


 「……智……」 


床に水溜まりができる。 

なんでオレは泣いてるんだろう。 


切ない。 

お腹が疼く。 

こんなヒートは初めてだ。  


「智、智」 


その名前を口にすると、なんだか熱が全身に広がっていっていく気がする。 


床に転がったまま、服の中に潜り込む手を止められない。 


触れるだけですぐに吐 精 してしまう。 

それでも治まらない欲。 

浅ましいオメガの身体。 



……吐き気がする!!