Face Down Ⅲ 84 | copain (Ameba出張所)

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強火智担で根っからの腐女子のあややがひっそりまったりと某気象グループの長男×四男の【J禁P禁】を取り扱っている駄文サイトです。
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某気象グループの長男×四男の
J禁P禁を取り扱っている駄文サイトです。

◇18歳以下
◆J禁、P禁ってなに?
◇BLってなに?
◆ONは受け入れられない!
って方はご遠慮下さい。

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なに? と思いながら和也は聞いた。

「智? お湯沸いた?」
「沸いてないよ。コンロ。火のつけかたがわかんないって言っただろ」
「あ、ごめんっ。んーと、あ、このタイプはね、ここを押し下げて、同時につまみを回すの。……ほら、ね?」
「なんでこんな面倒なんだ」
「安全に配慮してるんだよ。同時に作業しないと火がつかないなら、小さい子に火はつけられないでしょ?」
「あ、なるほど。じゃ、えーと、俺はなにすればいいんだ」
「お母さんの話し相手」
「了解」

和也の口からお母さんという言葉が出て、なんだかくすぐったくなって智はふふっと笑った。

和也はお茶と同時に蕎麦の作成にも着手したので、三十分後には新品のダイニングテーブルに、三人揃って着くことができた。
智の主張をいれて四人がけのテーブルを買ってよかったと和也は思った。
いただきます、とお母さんに言って、蕎麦をいただく。
和也が「お姑さんの味」を覚えるべく、真剣に出しを味わっていると、智が、あー、と言いにくそうに言った。

「カズ。悪いんだけどさ」
「あ、なに?」
「ウチの蕎麦つゆ、既製品だから」
「……えっ!? だってペットボトルに入れて持ってきてくださったんだよ!?」
「それでも、既製品だから。そうだろ、母ちゃん」
「もちろん、そうよ」

母親ははははと笑って、屈託なく答えた。

「薄めなくちゃなんないからさ、ウチで薄めて持ってきただけなのよ。もしかして味、覚えようと思った? ごめんねぇ〜」
「あ、いえいえっ、ウチも普段は既製品使ってますからっ」
「あれ、ちゃんと出しを取る時もあるの?」
「えと、お澄ましを作る時は……」
「はぁ〜。いいねぇ、料理上手で。あたしなんか、なんでもかんでも風味調味料使っちゃうもん。あんた、口が肥えたでしょう」

母親に話を振られた智は、まあね、と自慢そうな表情でうなずいた。

「こいつがいてくれるようになって、食生活は大幅に改善された。さらにこれからは、まともな朝ごはんも食べられる予定。こいつはパーフェクトな奥さんなんだ」
「ちょっと、智っ」
「本当のことですから」
「もう……っ」

へへへと智はだらしなく笑うが、義理のお母さんの前でそんなことを言われる和也はいたたまれない。
母親は和也の存在を認めてくれているというが、実際に男である和也を目の前にして、奥さんと言われたら、違和感を覚えるに違いないと思うのだ。