心の声は()で書きたいと思います。




社さんに家に送ってもらい家に着くと急に疲れが出たようですぐに座り込んだ。今まではこんな疲労感になることはなかったが、進行しているのだと目に見えてわかるようになる。

(残された時間は限られてる。どうして・・・)

しばらく座っていたが、立てるようになり、一冊のノートを取り出す。

やりたいことをノートに書き出していく。
・敦賀さんと共演
・モー子さんと共演
・手紙を書く
・旅行に行く・・・(体力ないからこれは無理かもしれない)
・お母さんに会う
(書き出していくと自分にはあまりやり残したことがないような気がしてきた。というかこれだけ体力がないと何も出来ない気がする。)

そんなことを考えながらテレビをつけるとたまたまドラマの出産シーンが流れていた。それを見ていると(自分には必要のないことなんだなと思う。それと同時に誰とも付き合ってないまま人生を終えてしまうのか。デートもせず・・・)そう思いながらその日は過ぎていった。

次の日からは通常通りに仕事を行っていく。
が・・・体力がなく以前のようにこなすのが難しいと感じるようになる。
(これでは敦賀さんともモー子さんとも共演した時点でバレてしまう。)


すぐに社長に連絡をとる。

社長室に入る。
『あれから数日しかたってないがどうした?』

『思っていた以上に進行スピードがあるようで・・・モー子さんのも敦賀さんのも無理そうです。すみません・・・』

『そうか・・・』社長はしばらく黙ってしまった。

『何かしたいことはあるかい?』

『そうですね・・・そう言われてみると私は何も望みはないのかもしれません。結婚出来るとは思ってなかったけど・・・デートらしいデートもすることもなく、飲み会やら合コンもしたこともないですが・・・正直半年でも出来ることはもっとあると思っていました。モー子さんと遊んだり、敦賀さんに料理を作ったり・・・でもほとんど出来ない。この数日で自分の体調がこんなに悪くなるとは思っていませんでした。』寂しそうに笑う。

『そうか・・・』

『オファーは全て断って下さい。皆にバレるわけにはいかないので。』

『わかった。』

『今週か来週のどちらかで敦賀さんの家で料理をつくりたいです。出来れば早めに。今ならその日の調子で大丈夫な時があると思います。それを逃すともう会えないでしょう。』

『わかった。手配しよう。違う病院にいってみる気はないかい?』

『ないですね。治療するつもりはありません。治療して病院で人生が終えてしまうなら普段通りに過ごしたいです。本当は診断も疑ってたんです。元気なのにって・・・でもここ数日当たり前に過ごしていたはずなのに痛みがあって体力もなくて本当なんだと実感しています。今は出来る仕事をしていきたいと思います』

『そうか。何かあったら必ず言うんだよ。もし必要な物があれば言って欲しい』

『ありがとうございます』少し涙目になりながら話す。社長室を出るとキョーコは決意したかのようにメールを2人に送る。



1つは
お疲れ様です。
夕飯を作りに行きたいのですがご都合がよい日を教えて貰えませんか?


2つ目は
お疲れ様です。
時間がある日に話したいことがあるので教えて貰えませんか?






なんだか暗い話になりますが・・・続きます。