動画配信サービス「Paravi」が2021年度の「年間視聴ランキング」を発表。さまざまなアニメが配信された中で、アニメ『鬼滅の刃 遊郭編』が、もっとも年間視聴者数が多かった作品に輝いた。

 

  【アンケート結果】『鬼滅の刃』読者が選ぶ「生き返ってほしい!」キャラ1位から10位の結果【ネタバレあり】

 

 原作は2016年から2020年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載された、吾峠呼世晴氏による漫画。今年2月の「遊郭編」最終回の放送終了後には、続きのエピソードとなる「刀鍛冶の里編」のアニメ放送も発表され、キャストなど追加情報が期待されている。

 

「遊郭編」では音柱・宇髄天元が片目と片腕を失いつつも、最後まで生き残ったが、激しい戦いの中で敵味方関係なく多くの者が命を落としてしまう『鬼滅の刃』。そこで今回は10代から40代の『鬼滅』読者200名にアンケート調査を行い、本編では亡くなってしまったものの、「どうしても生き返ってほしいキャラ」を1人選んでもらった。その結果をランキング方式で発表する。

■第3位 炭治郎の家族

 まず、16.5%の得票率を集めて第3位となったのは炭治郎の母・弟妹だった。

 

『鬼滅の刃』は物語の幕開けがあまりに衝撃的で一気に注目を集めた作品。第1話では、町に炭を売りに行った炭治郎が翌日家に帰ると、母と弟妹たちが鬼に惨殺されていたところから物語が始まる。唯一生き残っていた妹の禰豆子は鬼になっており、炭治郎は禰豆子を人間に戻すためにここから戦いに身を投じることとなる。

 炭治郎の弟妹たちは、年齢相応の無邪気さはあるもののみんな炭治郎のように家族思いで優しい子達だった。父は病気ですでに他界していたが、母も穏やかで優しく、一家は慎ましくも幸せな毎日を送っていたようだ。

 そんな日常が一気に崩れるという展開に、今回のアンケートでは炭治郎があまりにもかわいそうだという声が多く届いた。本編では母や弟妹たちは炭治郎や禰豆子のピンチの際に幻のような形で脳内に現れ、ときには叱咤し、ときには2人を元気づけるという活躍を見せている。しかし、やはり幻ではなく本人に直接そばにいてほしいものだろう。

 選んだ人からは「炭治郎に幸せになってほしいから」(38歳・男性)、「助かっていればストーリーが変わりそう。そんな『鬼滅』も見てみたい」(38歳・男性)、「主人公の大事な家族であり、1話の悲劇は一番印象に残っているから」(35歳・女性)、「炭治郎を甘えさせてあげて……」(35歳・男性)という声が寄せられた。

 彼らには生き返ってほしいが、当の炭治郎は「無限列車編」の魘夢との戦いの中で、家族の死を受け入れ前に進もうとしていた。その姿もかなりせつなく、読者の胸を打った。

■第2位 胡蝶しのぶ

 続いて第2位となったのは蟲柱の胡蝶しのぶ(21.0%)。

 

 第1話に登場した水柱の冨岡義勇に続いて、2番目に登場した柱であるしのぶ。那田蜘蛛山での戦いの後には自身の運営する蝶屋敷で、彼女の内面がかいま見える炭治郎とのやりとりがあったため、物語の早い段階から彼女に好感を持つ人は多い。

 そんなしのぶが亡くなったのはコミックス17巻。姉のかたきである上弦の弐・童磨を倒すための礎として自身の体に藤の毒を仕込んでおり、戦いの中でそのまま童磨に吸収されるという悲惨な最後を遂げた。

 人気キャラであるしのぶのグロテスクな死亡シーンにはショックを受けた人が多かったようだ。

 この後、しのぶの妹である栗花落カナヲが伊之助とともに見事仇討ちに成功したが、しのぶには最後まで生き残ってカナヲと2人で笑ってほしかった。

 選んだ人からは「死んでしまったときにすごく悲しくて、もっと笑顔を見たかったので」(38歳・女性)、「あまりに悲惨な死に方だったので、生き返って冨岡と結婚すればいいと思う」(41歳・男性)、「味方にいると本当に心強い。まだまだ彼女から多くを学びたかった」(45歳・男性)、「まさか死ぬと思っておらずショックだった」(40歳・女性)という声が寄せられた。

■第1位 煉獄杏寿郎

 そして、第1位に選ばれたのは炎柱の煉獄杏寿郎。26.0%もの得票率を集めた。

 

 柱の中での最初の犠牲者として、上弦の鬼の強さと鬼殺隊の誇り高い生きざまを読者に印象づけた煉獄。また彼の戦いをメインに描いた『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は日本映画史に残る大ヒットとなり、煉獄はその経済効果から「400億の男」とも呼ばれている。

 戦いのさなかで上弦の参・猗窩座に鬼になるように何度も勧誘されるも、最後まで人間として誇り高く戦い、炭治郎に生きざまを説いた煉獄。ファンも炭治郎の姿に自身を投影し、煉獄の言葉に心が熱くなったという人が多かったようだ。

 あまりに退場が早かった、人間的にも魅力あふれる煉獄。彼が若干20歳であり、まだまだ強くなれる資質があったことも彼の死が惜しまれる理由だろう。

 選んだ人からは「柱の中心として戻ってきてほしい」(27歳・男性)、「亡くなるシーンを見て、もっと長く炭治郎たちと戦ってほしかったと思ったから」(34歳・女性)、「肉体の全盛期を見たかった」(33歳・男性)、「柱の中でも死ぬのはかなり惜しいキャラ」(31歳・男性)、「あんなに立派な志の人はいない!」(39歳・女性)、「生き返ったら一番盛り上がりそうだから」(17歳・男性)という声が集まった。

 煉獄は、多くの人にとってまさしく生きるお手本にしたい、立派な人物だったということだろう。

 このほか4位以降にも、印象的な生きざまを見せたキャラクターたちの名前が多く寄せられた。しかし順位だけでは彼らの生きざまの尊さは語れない。彼らの生と死に、我々は勇気づけられ、前に進めるのだろう。

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