Q:「毒をもっているって本当?」
進化していない種ほど毒を持つ。私の考えていることだ。
毒という、生物が持つ中で多分、一番陰湿な武器を持つ生物は、
進化段階では前の方の生物、
無脊椎動物や魚類、両生類、爬虫類に非常に多い。
一方で、鳥類や哺乳類は、逆に毒をもっている種はほとんどいない。
では恐竜はと言うと……疑わしい種が一種いる。
シノルニトサウルスは、
見た目は平凡なドロマエオサウルス科である。
普通に羽毛に覆われていたし、
足には特徴的なカギヅメを持っている。
ただ、唯一の特徴は、歯の中心に空いた、細い溝である。
そして、これが今回の話の、最も大切なところだ。
突然だが、毒蛇が獲物や敵に毒を注入するとき、
どうやってやるかはご存じだろうか。
彼らが目標に噛みつくと、
頭にある、毒腺と呼ばれるところに溜まっている毒が、
歯の中心の溝を通って相手の体内に注入されるのだ。
この歯の構造は、シノルニトサウルスのそれと非常によく似ている。
このことから、実はシノルニトサウルスは、
毒を持つ恐竜だったのではないかと推測されている、ということなのだ。
という訳で、今回の問いに対する、(現状の)答えはこちら。
A:「本当かもしれない。ちなみにディロフォサウルスについては完全にフィクション。」