Q:「ワニみたいな顔をしているのはなんで?」 

まずティラノサウルスやアロサウルスを想像してみよう。

次に、この恐竜の絵を見てみよう。

ちなみに同じ獣脚類、肉食恐竜の仲間である。

中々違う部分が多いのではないだろうか。

ながいツメ、棒のような歯、そして、ワニみたいに細い顔である。

同じところはせいぜい二足歩行と姿勢ぐらいか。

 

いや、一つ言い忘れたことがある。

このオシャライア……ひいてはスピノサウルス科の主食である。

スピノサウルス科の主食は、魚、

つまり彼らは魚食性となる。

 

基本的に肉とは違って、捕食者は魚を切り刻まず丸のみにしてしまう。

そのため、歯も他の肉食恐竜は肉を切り裂ける、

エッジの利いたナイフ状であるのに対して、

オシャライアの歯はほぼまっすぐな形をしている。

これは、口で捕まえた魚をがっちり捉えて離さないようにするためだと考えられており、

この特徴は、現生ワニ類で同じ魚食性のガビアルのそれと非常に似ている。

また、胃化石の中から魚のウロコが発見されたことから、

オシャライア含むスピノサウルス科は魚を食っていた、

つまりその顔は、エサを効率よくとらえるための顔であるわけである。

という訳で、今回の問いに対する、(現状の)答えはこちら。

A:「魚を食べる生活に効率が良い顔に進化したから。」