Q:「恐竜が出てくる前はどうだったの?」 

 

中生代は恐竜の時代。この事実は確かに間違っていない。

だが、それが中生代が始まってすぐからだったかと言えば、

それは違うのである。

三畳紀の初めは、また違った世界が広がっていたのだ。

 

まず、三畳紀の1つ前の時代であるペルム紀において、

この時代は「単弓類」という爬虫類の仲間が繫栄していた。

しかし、末期に起きた、生物種の95%が絶滅するという空前絶後の大量絶滅によって

ほとんどの種は滅亡。

三畳紀では、その生き残りが生態系を下支える存在として生きることとなった。

また、同じ時期に多様な種が現れた両生類も、生き残った一部の種が大型化し、

水辺の生態系を支配していた。

 

そして、この時期の覇権をとった生き物が、

「クルロタルシ類」と呼ばれる爬虫類グループである。

彼らは、今のワニの仲間の祖先にあたる生物で、

絶滅後に支配者のいなくなった地球を支配、多様化した。

ティラノサウルスのような顔をしたファソラスクスや、

背中に鎧を背負ったアエトサウルス類、

まるで恐竜みたいな姿をしたポポサウルスの仲間など、

まさに三畳紀の初めは「クルロタルシ類の天国」だったと言えよう。

だが、そんな彼らも三畳紀末期の大絶滅は耐え切れず、絶滅してしまった。

その後釜に座ったのが、恐竜たちなのである。

 

という訳で、今回の問いに対する、(現状の)答えはこちら。

A:「絶滅を生き残ったやつと、ヘンテコなトカゲたちがいっぱいだった。」