Q:「恐竜は今も生きているの?」
ご存じの通り、恐竜は既に絶滅した生物だ。
突如飛来した隕石と、それによって起こった大災害に耐え切れずに、滅びた。
これは疑いようのない事実だ。
だが、最近の学説によれば、
どうやら恐竜がただでは消滅しなかった、と考えられている。
これについてのシナリオは二つ用意されている。
まず一つは、「絶滅を乗り越えたもの」たちだ。
恐竜の時代である中生代と、私たち哺乳類に時代である新生代の地層の境界線を
「K-Pg境界」と言うが、この境界を越えた、新生代の地層側で
恐竜化石が発掘されたことに由来するものだ。
ただしこの説については、地層の崩れによる再堆積によるもの、
つまり誤差の範囲内のものであるということでほぼ否定されているものだ。
そこでもう一つのシナリオの出番である。
前に私が「恐竜の定義」で鳥の名前を出したことを覚えているだろうか?
そう、恐竜の進化の果てにある存在の一つ、それが鳥類である。
鳥類というグループの祖先となる恐竜が現れたのは、ジュラ紀の後期ごろと言われている。
始めは滑空しかできなかったが、進化を重ねるにつれて、
腕が完全な羽になり、
華麗に飛行できるようになり、
そしてあの大量絶滅を生き抜いた。
さらに、一時代だけであるが、恐竜絶滅後の時代の、
生態系の頂点にもなった。
恐竜の遺伝子は、確かに滅びず、今も脈々とその血を継承し続けているのだ。
という訳で、今回の問いに対する、(現状の)答えはこちら。
A:「今はいない。だが、その一部は「鳥類」として今も生きている」