Q:「どうして指が一本しかないの?」 

 

僕たち人間は五本指だ。これでいろんなものを掴んだり握ったりすることができる。

でもこのアルバレッツサウルス、指をよく見ると、太い爪が一本しかない。

試しに人差し指以外の指を握って、一本指になってみよう。

……うん、なんだかムズムズしてきた。

ふつうに考えたらさぞ生き辛そうな指だ。でも、何でこんな指になったんだろう?

 

その答えとなり得るのが、彼らの食性である。

じつは現代に生きている生物の中で、アルバレッツサウルスと同じような手を持つ生き物がいる。

それはアリクイやアルマジロである。

彼らのツメは武器であると同時に、土をくだき、掘り返すことができるようになっている。

何でそんなことができるのか。

それは彼らの主食であるシロアリを食べるためだ。


とくに南米のシロアリは、巣としてそれは巨大なアリ塚を建てるのだ。

シロアリからすれば天突くほどの高さであるこの塚は堅固な土の防壁で守られており、

並大抵の生物では壁に穴をあけることすらできないだろう。

だが、その壁をぶっ壊すことができるならば……?

 

つまりはこういうことである。

アルバレッツサウルスの一本しかない指は、エサとなるシロアリをおいしくいただくため、

その硬い、かたーいアリ塚を壊すために、

「効率がいい」形なのだと言えるのだ。

 

という訳で今回の問いに対する(現状の)答えはこちら。

A:「エサとなるシロアリが暮らす巣を効率よく破壊するため」