その日② | 阿波尾鶏の小躍り部屋

その日②


長かった。本当に長い一日だった。10分がものすごく長く感じた。耐えかねてどうしようもできないというのに15時ごろ、また担当医に連絡。薬をあげすぎても大丈夫かと確認。薬のあげすぎで死んだり、苦しんだりはおそらくしない、ということがわかり、自身の判断で通常の5、6倍の薬を飲ませた。が、効かない……。なにをやってもききやがらない!!!腹立たしかった。くそっ!!と心の中で思ったが、決して表にはでなかった。わざとださないようにしたのではなく、マロが苦しんでいることの方が感情の大部分をしめ、頑張れの感情しかでてこなかった。一番苦しいのはマロだ。マロは賢くて我慢強い。病気期間中も外にでられなくなって、ユニットバスでトイレをすることを自ら覚えた。その子が今まったく動けず、泣き叫んでいる。もう耐えられないと何度も思った。頑張れというしかできなかった。

やっとやっと18時。あと少し、あと少しだ。早く楽にしてあげて。いや、きてほしくない。思考はずっとこのまんま。ここからが早かった。19時、意を決して冷却シートの上にマロを移した。約10分。呼吸が落ち着き、静かになった!たった10分でもありがたかった!何をしてもだめだったマロが少しでも落ち着いてくれた。胸が本当にお腹まで落ちる感覚があるほどほっとした。そのまま落ち着いていてほしかったが、そうもいかない。

19時30分。そろそろ先生から連絡があるはずだ。

20時、携帯が鳴った。


iPhoneからの投稿