いつもは家事をしながらウォークマンで音楽を聴いていますが、実は寝る時も欠かせません。
眠る前は、そのまま寝落ちしてしまうことが多いので、完全ワイヤレスではなく、昔ながらの有線イヤホンを使っています。
私の定番は MDR-NW750N。
もう新品ではなかなか手に入りませんが、私にとっては今でも特別なイヤホンです。
そして組み合わせるのは NW-ZX2。
Androidを搭載した初期のウォークマンで、発売当時はとても高価なモデルでした。
今ではAndroidのバージョンも古くなり、Google Playも利用できず、新しいアプリを入れることもできません。
だから今では、パソコンから取り込んだハイレゾ音源を静かに楽しむためのウォークマンになっています。
でも、不思議なんです。
古い機種なのに、この音を聴くと心が落ち着く。
私には今でも、このZX2で聴く音が一番しっくりくるんです。
昨夜、眠る前に流したのは、バッハの**『主よ、人の望みの喜びよ』**。
教会音楽って、本当に心が安らぎます。
「音楽の父」と呼ばれるバッハが約300年前に書いた音楽。
クラシックにもいろいろありますが、寝る前はこういう静かな教会音楽がちょうどいい。
気が付くと、三分もしないうちに眠ってしまいます(笑)。
もちろん好きな曲は他にもたくさんあります。
『平均律クラヴィーア曲集』も好きですし、バッハには何度も聴きたくなる曲がたくさんあります。
私には、この音楽が**「古くて良くて、そして正しい」**ように感じるんです。
「正しい」という表現は少し変かもしれません。
でも、無理をしない自然な流れで音楽が進み、安心して身を委ねられる。
そんな感覚があります。
クラシックは少しかじった程度ですが、この音楽を聴くと本当にホッとして眠くなるんです。
クリスチャンでもないのに、不思議ですよね。
私の家はクリスチャンではありません。
でも、通っていた学校はミッションスクールでした。
聖書を読んだり、ミサに参加したり、「キリスト教概論」の授業を受けたり……。
当時は「勉強だから」という気持ちでしたが、大人になって海外で暮らすようになると、
その経験が思いがけず役に立ちました。
ヨーロッパではキリスト教が文化の土台になっている国も多く、
基本的なことを知っているだけでも、美術館や教会、街並みの見え方が少し変わる気がします。
教会音楽を聴いていると、家族で訪れたローマ旅行を思い出します。
ヨーロッパではいくつもの教会を巡りましたが、やはり一番印象に残っているのはバチカンでした。
あの大聖堂に足を踏み入れた瞬間の、思わず息をのむような空気。
美しい芸術作品だけでは説明できない、何か特別なものを感じました。
バチカンだけではありません。
トルコではエフェソス近郊の「聖母マリアの家」を訪れ、
エジプトでは、聖家族が逃れて暮らしたと伝えられる場所にも足を運びました。
振り返ってみると、偶然とは思えないほど、キリスト教にゆかりのある場所を旅しているんです。
ZX2も古い。
MDR-NW750Nも古い。
そして昨夜聴いていたバッハの音楽は、300年以上前のもの。
それでも私の心を一番落ち着かせてくれるのは、この「古き良きもの」たちでした。
だから時々、冗談半分で思うんです。
「前世はクリスチャンだったのかもしれない。」
そんなことを考えながら、昨夜もZX2とMDR-NW750Nの優しい音に包まれて、いつの間にか眠りについていました。
🎧 今日の耳ずかん
Sony NW-ZX2 + MDR-NW750N
古くなって使えなくなった機能もある。
でも、それでも手放せないものがある。
最新だから残るのではなく、心が落ち着くから残る。
それもまた、「古き良きもの」の価値なのだと思います。

