10 呼び出されて混乱する


#狂気のライト


ミドリは相変わらず学校では一人で本を読んでる。

学校が終わると灯の側にきて一緒に帰ろうと話す。


それが二人の普通になっていた。


その日。

昼休みに机に突っ伏して寝ているとケンジと取巻きが灯の前に立っていた。


ケンジ

ちょっと話しあるから来てくれ


何の話し?


ケンジ

いいから来い!


腕を引かれて教室から連れ出された。


屋上に上がると多くの生徒が昼休みに日光浴をしている。

大きな笑い声が時々上がる。


三人に囲まれ灯は立っていた。


ケンジとは中学のサッカー部で一緒だった。

同じ高校に進学して灯も初めサッカー部に入ったがすぐに辞めた。

ケンジと取巻き二人はサッカー部員だ。


ケンジ

お前ミドリと付き合ってるのか?


そうだ


ケンジ

ミドリは俺の彼女だ!


何言ってんだよ!


ミネ

一年の時からケンジと付き合ってるんだぜ!


お前教室に来たことねえじゃん?

ミドリに会いに


ケンジ

学校では秘密にしてるんだよ!

知ってるのは部活の連中だけだ


そうなの?

ミドリに訊いてみるよ


ケンジ

嘘じゃねえよ!

俺の女に手出すんじゃねえぞ!


タキ

他人の彼女に手出すとかありえねえだろ

別れろよ!


ミドリと話してからだ


混乱していた。