にのあいフィクションです。
※ご注意ください。
 …お気をつけてください🙇‍♀️//







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家に着いて
玄関のドアを開けて
靴を脱いで……



廊下に上がろうとする和の
腕を掴んで

胸の中にしまい込む。




モコモコの上着を着てるから
ぬいぐるみを抱きしめて
いるような…そんな気持ちになって
ちょっと笑った。
それにつられて、和も笑う。


『ふふふ。なに?』



『さっき我慢したから。』



笑いながらでも、ちゃんと俺の腰に
手を回してくれるから
コートの上からでも、熱が伝わる。



『…我慢?』


『そう。俺……昔からだけど…
 かずのこと抱きしめたいなぁ。
 って思って…
 でも我慢しなきゃいけない時は

 こうやってやってたなぁ。って…』



そう言いながら
腕を緩めるて、和の頭を
ぽんぽんした。



あの日も。
あの日も…



ちょっとだけ、複雑そうな顔で。
俺を見つめる瞳が…潤んでる。




『うん。知ってたよ…
 俺だってそうだもん。』




触れ合いたい。
ひとつになりたい。って
思うタイミングは同じなんだね。



どちらからともなく
唇を合わせる。

息が合う…なんて言葉があるけど



和と俺はまさにそれで。



こんなタイミングまで一緒。
キスしたいタイミングも…
その先も…




ずっとお互い忙しかったから
こんな雰囲気になったのも
本当に久しぶりだった。



リビングには入らず
そのまま、ベッドルームに
連れ込む。



廊下の明かりだけが部屋の中に
入ってくるけど
ベッドルームは真っ暗で
その闇が…余計に非日常を
感じさせるから


このまま何をしても許されるような
そんな気がしていた。



モコモコを脱がせて…

まだ暖まっていない
部屋の中では、寒くて
相手の温もりが恋しくなる。


和は…モコモコを脱ぐと薄着で
抱きしめると
生身の温かさが、わかりやすく
感じられた。

トリミングした後のワンちゃんみたい。
とか思ってしまう…


それを思い出してちょっと笑うと。


『なに?』
って、不満そうな声を上げるから

ベッドに座らせて…
白のロンTをめくりあげて

大好きな胸の尖を口に含んだ。

無意識に和の腕が俺の頭を
抱きしめるように回される。


不満の言葉は続かずに…
鼻から抜けるイイ声が響いた。



俺は和の前に跪いて
胸や脇腹や…太ももに
キスを降らせる。


すぐに育ってくるから…

窮屈そうにズボンの中に
収まってるのが可哀想で…


ズボンのファスナーを外した。


そのままのしかかって
ベッドに押し倒す…






あっという間に…

ひとつになれた。






『…お腹空いたぁ…』

ベッドの中で微睡んでたら
和が独り言のように呟いた。


『あ、かず、食べてなかったっけ?』

『んだよぉー。』


文句言いながらも
甘えてくる感じが可愛い。


『じぁ、風呂入って
 一杯飲む?』

『うん。乾杯しなきゃ。』
とか言いながら…
腕の中で頷くから

 
俺は急いで風呂にお湯を
溜めるために起き上がった。

『善は急げ。』


『…まーくんは…本当に
 せっかちだねー。』



後ろから聞こえる声。
それは…風呂の準備のこと??
それとも…



浴室リモコンのスイッチを押して
急いで部屋に戻り
布団をかぶってる和の上に跨った。


『ねー?それってどういう意味?』


『別にぃ。
 早いとか言ってないけど。』


『はぁー。おまえだって
 相当、早いからな。』


『俺のは不可抗力だもん。』


よく喋る口を摘んでやった。
抵抗するから、今度は
布団を剥がしにかかる。


戯れあってたら、リモコンから
『お風呂が沸きました♪』という
声が聴こえたので


真っ裸の和を抱き抱えって



風呂場に直行した。




ベタベタの身体のまま
流しもせずに
湯船の中に沈める。


俺の身体を背もたれにしていた
和がくるりと向き直して


俺の腕とか胸を触ってきた。




『スノボ行く前に
 まーくんの身体ちゃんと
 見ておきたかったんだよねー。』


『まさか、風磨と比べるため?』


『そー。
 俺のまーくんが風磨に負けるわけ
 ないもん。』


『でもそれって、誰が
 勝敗判定すんの?』



『ん?……俺。』


何のために…


という言葉をグッと飲み込んだ。
和のなかで何かしらの
ルールがあるんだろうな。


自分の彼氏の身体が1番だって
思いたい。とか?




風磨をライバル視してんのは
コイツなのか?


なんかわからないけど…
悪い気はしない。


『それでも…
 後輩とかに見られたくないよ。
 和の綺麗な肌とか。』


『別に。同じもんツイてるし
 サウナとかで不特定多数に
 見られてるし。減るもんじゃ
 ないんだから。』



感性も感覚も…一緒の俺らだけど



ここだけは交わらないんだよなぁ。



俺の身体を自慢したい和と
和の身体を誰にも見せたくない俺。




『『んじゃあ、出るか』』

声が合わさる。



風呂の長さも飲みたいタイミングも
一緒ってことね。









おわり

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読んでいただき
ありがとうございました😊