にのあいフィクションです。
※ご注意ください🙇‍♀️




ものがたり『ライバル』
のおまけです。
相葉くん目線になります💚





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SNSには疎い方だけど。
さすがに、このツイート?…あ。
あれ?今はポストだっけ?…は

俺のスマホにも届いていた。



#わたくしからクリスマスイブを消した男



なんだよ。それ。笑
帰りのタクシーの中で思わず
笑ってしまった。




和が頻繁にあげるから
ついつい確認してしまう。
YouTubeもポストも。


俺もアイツのファンなのかな?

まぁ、アイツは間違いなく
俺のファンだけどね。

ちまたでは昔から葉担TOPとか
言われてるし。




本当は…俺も和と一緒に
セクゾのライブに行きたかった。

でも仕事で打ち上げまで入ってて…


スケジュール的に
今日しかないのは仕方ないけど
俺が誕生日なの、みんな知ってんじゃん?

とか思っちゃう。 




41歳の男が誕生日だから
予定入れないで!とか
言えないし…ね。



世の中はクリスマスイブ
なんだけどね。業界の人には
関係ないか。



それでも思ったより早くお開きに
なったから助かった。


和もおそらく真っ直ぐ帰ってくる
だろうから…ちょうど同じくらいの
時間になるかもしれない。




タクシーは基本、家の前ではなく
近くのコンビニとかに
止めてもらうようにしていた。
…家バレしない対策のために。
 

タクシーを降りて家に帰る前に
コンビニでトイレを借りようかな?
と、中に入ろうとすると…


見慣れたキャップ姿の男がレジにいた。


目深に被ってるけど
シルエットですぐわかる。



まばらだけどお客さんもいるし
店員さんもいるし
声出すとすぐバレるし



でも、トイレ入ってるうちに
帰っちゃうだろうから…
どうしようかと
ただただ熱視線を送ると


下を向いてた和が何かに気づいて
俺と目が合った。



『あ…』



たぶん靴で気づいたのだろう。
俺はマスクを少し下げて
口パクで『トイレ』と伝えて
コンビニ内で待ってるように促した。


無事に用を足し雑誌コーナーを
見ている和に小声で『行こう?』
と伝える。




少し歩いて路地に入ると
人影もなく、急に2人だけの
世界になる。


息を我慢して止めてた時に
一気空気を吸い込むような…
そんな感じだった。



『お疲れ様。』
仕事だった俺にまずそうやって
声をかけてくれる。


『かずもお疲れさん。
 どうだった?楽しかった?』


『そりゃ…もう他の何にも
 変え難い程の空間だよ。』


『そっかぁ…』



俺たちの言葉の裏には
やっぱり…ライブへの
憧れがあって。

その空間が人生最大の空間だと
2人揃って思ってるからね…



『まーくんのこと盛大に
 祝ってたよ。
 おめでとう!相葉くん!って』


『え?セクゾが?マジで?!嬉しいね。』


和が来てること、わかってるから
4人とも気を遣ってくれたのだろう。



『…てか、会えたのビックリ。』

『え?いま?あのコンビニで?』


『んー。こんな日に…まーくんと
 お散歩できるなんて
 思ってなかったから。』


素直に嬉しそうな…
和が愛おしいよ。


いつもだけど。



『かず…ありがとうね。
 あのすごい…重ためのポスト。』


暗い道端でもわかるくらい
耳が赤くなった。



『…重いかな?あの内容って。』

『愛の告白でしょう?だって。』

『皆、そう思ったかな?…』

『思ったよ…
 …でもそれで正解だよね。』

『……うん。』



お酒も入ってるせいか…
ちょっとだけ理性が飛びそうになった。


こんな会話だけで
ふわふわしてしまう自分がいる。


抱きしめたいなぁ。




俺、誕生日だし許されないかなぁ?




そんなことを思いながら
せいいっぱい我慢して





和の頭をぽんぽんした。







つづく
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