にのあいフィクションです。
※風磨目線のコメディです。
 ご注意ください🙇‍♀️









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『もう鍋もほぼほぼ食っちゃった。』
翔くんが口火を切る。



『俺らも腹一杯だから。』



なんだかんだ、相葉くんの隣に
座ると当たり前のように
ピッタリとくっついてる二宮くん。



『ねぇ。結構飲んだでしょ?』


相葉くんが二宮くんの顔を
チラ見して俺に聞いてくる。


『お店の人が作る芋の水割りが
 結構濃くて…』
そう答えると


『酔ってないです。』 
間髪入れずに被せてくる。




『ウソつけ。真っ赤じゃん。』



『こちらは仕事なんですよ。 
 ねーふうま。』

孝太郎さんに抱きついてた姿が
よぎったけど…黙っていた。




…なんだか冷静に考えても
5人のうち3人がいるこの空間に
いる俺が…信じられなさすぎて


子供の頃からテレビで見慣れた
3人の顔を交互に見てしまう。



『あれ?もしかして
 緊張してる?』


翔くんがいつもと違う
俺の様子を見て、ちょっと笑いながら
顔を覗き込んできた。


『…嵐3人はヤバいっすよ。』


『俺とか翔ちゃんは
 別に珍しくもないでしょ?
 相葉さんでしょ?
 ビビってんの。』


『ん?俺のことビビってんの?』


『いやいやいや、
 相葉くんともジムとかで
 会ってるんで。』
慌てて否定した。


誰かにビビってるわけじゃないし
まぁ、確かに相葉くんに
ビビってた時期は無きにしも非ず
だったけど。



『ねぇ。ところで
 100キロ上げられた?』


二宮くんは『ジム』の言葉に
反応して相葉くんの方を見ながら
上目遣いで質問してる。



『ええー?だからぁ
 簡単に上がるわけないでしょ?』

『まーくんなら上げられるでしょ?』


『風磨みたいに
 ガタイ良くないし
 若くもないの!』


『ふーん。じゃあ俺が確認する。
 まーくんと風磨のガタイが
 どのくらい違うのか?』


『え!?!!』
思わず大きな声を出してしまった。
二宮くんが…変なこと言うから…


ニヤニヤしながらその様子を見てる
翔くん。

『風磨、狙われてんじゃん。
 …まあまあ、とりあえず
 飲み物でも頼んだら?』



俺が立ち上がる前に
立ち上がって、内線に手をかける
相葉くん…
さすが…
気が利くお方です。



『風磨は?何がいい?』

『あ、俺は…同じもので。』



相葉くんは二宮くんには
確認もせずにハイボールを
頼んでくれた。




…すぐに持ってきてくれて


仕切り直して4人で
グラスを合わせた。




『ありがとうね。
 連れて来てくれて…』


俺に向かって優しい顔で
伝えてくれる相葉くん。


続けて
『…でも、本当は…
 風磨と飲みたかったんだ。』
と。



『え?』


その言葉に驚いて
翔くんと二宮くんの顔を見た。


頷いてくれてる。




『いろいろあるよな…ホントに…』

さっきまでの雰囲気とは変わって…
少し困ったような穏やかな顔で
俺を見つめる。二宮くんが
つぶやいた。




もしかして…

ここに連れて来たのは

俺のため?




『話し合った結果なんだろ?』
隣の翔くんが俺の背中をポンポン
しながら聞いてくる。



『はい…。
 ……本当にいろいろ話して
 考えて…
 でももう俺らも大人なんで
 本人が決めたことには
 従うしかないんですよね。』



真剣な顔とか苦手だから
ちょっと笑いながら答えた。




でも、3人は笑ってない。




適当な言葉は何も返さず
それぞれのグラスを煽ってる。



俺からの続きの言葉を
待っているのだろうか?



…この人たちの人柄が
えぐすぎて、思わず本音が出て
しまった。


『でも……
 ウチではやっぱりアイツが
 ナンバー1だったから。

 …もう今度の東京ドームが
 単独ドーム公演
 人生最後に
 なるんじゃないか?って思うと…
 やっぱり…キますね。
 頑張ってきたから…』



『…うん。』


相葉くんと二宮くんが
全く同時に頷くから…
熱いものが喉の奥まで込み上げてくる。



『俺らもいつもそう思ってるよ。
 当たり前じゃないって…』




こんな風に共感して
もらえるんだ。

やべぇ。泣きそう。



堪えるために
ハイボールで熱いものを
押し流した。






つづく
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