にのあいフィクションです。
※ご注意ください。
つづきです。
*******************
『みんなは…?』
『慌てて来たから知らないけど
もうそろそろ…
お開きになるんじゃない?』
『ふーん…
なんで慌てて来たの?』
『か、かずと…話したかったから。』
腕で顔を隠すような仕草を
するから…
ちょっとだけ覗き込んだ。
ニノのそばに手を付くと
ベッドが軋むから
俺の様子を腕の隙間から
伺う視線と目が合う。
ちょっとだけ目の周りが赤い?
『…なんの話するの?』
そう言われると…なんのネタも
考えてなくて変に焦った。
ニノと会話する時に
なに話そうか?なんて考えたことも
なかったから。
『…アメリカの思い出話とか?』
『俺が話すの?
…もう疲れちゃったから
明日の朝じゃダメ?』
なんだか甘えた声で言うから
急に心音が早くなる。
『じゃ、じゃあ、このまま俺も
ここで寝ていい?
朝、目が覚めたら聞かせてよ?』
そう言いながらニノの隣に
強引に寝転んだ。
『もう寝てんじゃん。』
『ふふふ。やっと…2人きりで
話せるね。』
『だからぁ。もう寝ようってば。』
急にこの状況が嬉しくなって
笑い出した俺に
ちょっとだけ呆れたように
つぶやくニノ。
でも声が…甘くて嬉しい。
…
ケータイ充電しなきゃなぁ。とか。
部屋めちゃくちゃ散らかった
ままだから…明日早めに起きて
整理しなきゃなぁ。とか
いろいろ思うけど…
今ここを動いたら
もう2度と隣に寝かせてもらえない
気がして動けなかった。
でも…照明だけは明るいと
気になるから
そっとベッドサイドの
ナイトテーブルに手を伸ばして
部屋の照明を落とした。
一瞬、ニノの方に背中を向ける
ような体勢になると…
背中にジンワリと熱が伝わる。
え?
え??
もしかして触れられてる??
…おそらくおでこを俺の背中に
くっつけてるんだ。
『か、かず?』
『……まーくんの匂い。
久しぶり。』
ドキドキと高鳴る胸の音が
聞こえるんじゃないかって…
さらにドキドキしてしまう。
久しぶりに名前で…呼ばれる。
久しぶりに感じる…温度。
うわ。どうしよう。
このままの方がいいのかな…
『汗臭いでしょ?』
『うん。あと酒臭い。
あと…めちゃくちゃ熱い。』
『ご、ごめん。』
反射的に謝って、ちょっと距離を
取ろうとしたけど
腕を掴まれ離れることを
許されなかった。
『…それがいい。
俺の大好きな……』
うわ。うわ。
やべー。この先何しても
俺、許されちゃうんじゃない?
こんな可愛い生き物
隣に寝かせて置いて…
なにもしないなんて
ありえない。
『大好きな…』の言葉の続きを待ったけど
なかなか…
俺の名前を呼んでもらえなくて。
もしかして…寝ちゃった?
そっと…寝返りを打って
ニノの方を向くと
真っ赤な耳が、薄暗い部屋の中でも
わかった。
俯いてるから…目が開いてるかは
わからなかった。
『寝てる?』
寝てるかもしれない人に
聞いても返事は返ってこないけど…
その言葉に目を潤ませながら
俺の方を見上げて
小さく首を振っている。
『アメリカの時も寂しくて…
帰ってきてからも寂しくて…
迷惑なくらい熱い人に
触りたくて仕方なかっ…』
最後まで言い切らないうちに
唇を合わせていた。
…
素直に受け入れてくれてることが
嬉しくて
躊躇なく舌を絡ませる。
何度も何度も
酸欠寸前のキスを繰り返した。
朦朧としてる頭で
俺…
今なら空も飛べちゃうかもしれない。
なんて思っていた。
つづく
*******************