にのあいフィクションです。
※ご注意ください。












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グリーン車がスカスカすぎて…
この車両に俺らしか乗ってないんじゃ
ないか?って、思うくらい閑散としてる。




袋からビールを出して、和に渡す。
けど…

缶を開ける様子もなく
それを見つめてる。


『…ん?飲みたくない??』


『これ…まーくん。開けてみ?』



俺は首を傾げてプルタブを倒すと
缶の口から泡が勢いよく噴き出した。


『うわっ!!』

『あっははは。やっぱり!
 走ってる時、振ってたんだよー』


ジーンズの色が変わるくらい
膝にビールの染みができてしまった。


『あーあ…ビッショビショ。気づいてるなら
 言えよなー。』


『普通、気づくでしょ?あ、でも
 パンツなら汚れてもいいように
 たくさん持ってきてるから。笑』



イタズラ顔全開で笑う和が

腹立たしいけど…
なんだか愛おしかった。



だって…突然こんなこと言い出して
普通はちょっと不機嫌になるよね?


こいつは仕事で行ってるわけだから。




でも俺はチャンスがあれば
一緒に行きたかったんだ。



いつだって一緒にいたい…




週末やお正月休みだと
スキーやスノボをするために
向かう人たちが多くなるから…


その前に。





なんだかんだ言いながらも
持ってたタオルで拭いてくれる。

『ありがとう。もう大丈夫。
 そのうち乾くだろ?かず、飲も??』



泡が飛び出ないようにゆっくり開けて
なんとかビールの用意が整った。



コツンと缶と缶をぶつける。



なんだか公共の場なのに
2人だけの空間みたいで、ちょっとだけ
甘い雰囲気になってしまう…


絶対、ダメなのに。


ビールを流し込む喉仏とかに触りたく
なっちゃうよね。


気持ちを抑えるように…
お弁当の蓋を開けて、待ちに待った
ハンバーグ弁当を堪能することにした。




普段はあまり食べ物に執着しない
和が…

ちょっと嬉しそうに食べてる様子が
レア過ぎて。


なんでだろ?

とてつもなく
幸福な気持ちになっていた。





食べて飲んで…満足すると
必ずやってくるのが…眠気で。


ダウンを布団がわりにして目を閉じた。
もちろん和も同じように
目を閉じている…


起きてる?寝てる??



ダウン布団の下でそっと…和の
手に触れる…


身体がピクンっとなって
瞼がゆっくり開き至近距離で
俺を睨んだ。




『ヤメテ…』
和が小声で呟くけど
俺は知らない顔して目を閉じた。



そして…
もう一度、ギュッって握ると…




それに応えるよう
和も握り返してくれる。









幸せって…こんななんでもない
瞬間なのかもしれないな。









つづく



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ちょっとだけレコメン













相葉くんにとって
にのといることは…おそらく
みんなに話すようなレアな出来事では
ないんだろうな。


1週間前にカウコン決まって
会ったメンバーにだけ
出ること報告したんだって。

さて?誰なんだろうね??笑

年の瀬の1週間で会う人って💛