📺おじゃる丸
▽21ー47:ガム子 [初回2018年11月8日(木)]

▽脚本:今井雅子
▽絵コンテ:春日森 春木
▽演出:片貝 慎
▽作画監督・原画:石井邦幸


恋(こい)多き電書ボタル・電ボ、とつぜんの出会いは道ばた。ひっそりたたずむ君(きみ)の名は…ガム子さま。お近づきになりとうゴザイマス。くちゃくちゃかまれて捨(す)てられて、地べたでひからびていくばかり…アタシなんかにかまってないで、身軽(みがる)な相手(あいて)をさがすがいいさ…。さみしいことをおっしゃらず、せめてお話しませんか?ベタベタされるのごめんだね。奇妙(きみょう)でかなしい恋のはじまり。(公式HPより


📝電ボ、恋の劇場。今回のお相手はガム子様。声はおじゃる丸ではお馴染み、斎藤千和さん。ツンツンしたりデレたり。電ボには悲しい結末。最後、ガム子様が電ボを突き放したのは行く末を知っての優しさ、でしょうか。ガム子様にとっては良い思い出になったと思いたい。

※追記:2019年2月28日(木)再放送時のエンディングイラスト追加



・「人知れず道ばたにひっそりと佇む控えめなお姿…」電ボの一目ぼれのお相手は道端に捨てられたガム。さっそく挨拶するも、「名前なんて…ただのガムなんだから。それもくちゃくちゃ噛んで味が無くなって捨てられて、地べたにへばり付いて干からびていくだけのガム」
ガム子様、と呼ぶことにした電ボ。「毎度毎度よくもまあ、あのようにややこしい相手を見付けるものじゃの」とおじゃる丸は呆れ顔



・お出かけしたくなるような天気にございますね、と話しかける電ボだったが、「地べたにへばり付いてどこにも行けないのにお出かけしたくなる天気なんて言われてもね」とどんより、連れない返事。謝る電ボに「干からびていくだけのあたしの気持ちなんてわかんないよね」とガム子様。
そんなガム子様の事が知りたい電ボ、寂しい事言わずに、と近付くが、「それ以上近付かないで。あたし、ベタベタされるの嫌いなの」 とガム子様。ガムなのに?と聞く電ボに「ガムだから」とどんより振り返り。そんなムードにますます惚れる電ボ



・「あたしなんかに構ってないで、どこでも好きな所に行ける身軽な子に声を掛けたら?」と突き放すガム子様だったが、せめてそばにいたい、と電ボ。あんたまで干からびちゃうよ、と言われるがますます放って置けない気持ちに。
あたしの事なんてほっといてよ、なガム子様に「わかりました。そこまでおっしゃるならここを離れる事と致しましょう」と電ボ。




・「それがいいよ。せっかく空を飛べるんだから地べたにへばり付いて干からびていくだけのあたしの相手なんてしなくていいの」 「いいえ。わたくし一人で飛ぶのではございません。ガム子様と一緒に飛ぶのでございます!」と電ボ。
「わたくしがガム子様をここではない何処かへお連れいたします」と語る電ボに「何夢みたいな事言ってんの?」と戸惑うガム子様だったが、「夢みたいな事ではございますが夢ではありません。さぁガム子様、地べたを離れてわたくしと空を飛びましょう!」 そんな事無理、と言われても熱きハートで岩をも動かす決意の電ボに「あんた…」と揺らぐガム子様



・しかし、相手は地べたにへばり付いたガム。なかなか剥がれず悪戦苦闘。心配するガム子様だったが諦めない様子に「バカじゃないの」「バカじゃの(おじゃる丸
「ホントバカだよ。地べたにへばり付いて干からびていくだけのあたしなんかに…」 涙を見せるガム子様。





・「ガム子様、もしわたくしと空を飛べたら何処へ行きとうございますか?どんな景色を見とうございますか?」 そう言われても空なんて飛んだことないし、と悲しそうな表情のガム子様に、坂田マンションの屋上にある金ちゃんの庭の様子や、月夜が池のツッキーの事を話す電ボ。
その様子に「喋るか持ち上げるかどちらかにしたら?」と笑顔を見せるガム子様。笑ったのなんていつぶりだろう、とも。その様子に元気を貰う電ボ、気合いで徐々に剥がしていく様子に、ついに「電ボさん」と初めて名前を呼ぶガム子様。



・もう一踏ん張り、だったがここで力尽きる電ボ。「気が済んだでしょ?噛んで捨てられて地べたにへばり付いて後は干からびるだけのガムなんかほっといて、好きな所に行ってよ」と諭すガム子様だったが「離れられません。離れたくとも離れられません」と電ボ。相手はガム、どうやらへばり付いてしまったらしい。





・「ガム子様にがっちりがんじがらめにされております。ガム子様、これでずっと一緒にいられますね」 「何言ってんの?やめてよ、あたしベタベタされるの嫌いって言ったよね?」と軽く声を荒げるガム子様。
せっかく一緒になれたのに、と離れようとしない電ボに「いいから早く離れてよ。どっかに連れていってくれるならいいかもって思ってたけど、飛べない虫なんかに用はないの。」と突き放すガム子様。「ガム子様~」な電ボをシャクで引き剥がすおじゃる丸。「フラれたの」




・夕方、月夜が池。その側を歩く電ボとおじゃる丸。電ボの体にはガムの切れ端、体を洗ってベタベタを落としてはどうかの、と話すおじゃる丸に、このままで良いのです、と電ボ。その時、月夜が池から顔を出すツッキー。
「ガム子様にツッキー様を見せてあげたかった。お許しくださいガム子様。虫ケラの力ではどうにもなりませんでした」と電ボ。




・夕焼け空の下のガム子様。「月夜が池のツッキーか…。うん、見えたよ電ボ」 というお話。