〈Eテレ〉
📺おじゃる丸
▽21ー42:大きな古時計 [初回2018年10月26日(金)]

▽脚本:髙橋幹子
▽絵コンテ:西田章二
▽演出:片貝慎
▽作画監督・原画:市野瀬亜由美


オシャレな衣装(いしょう)を身(み)にまとい、ウキウキとデートにむかう、恋(こい)多き電書(でんしょ)ボタル・電ボ。ところが!通りかかった公園で、大きな古時計の針(はり)に引っかかってしまう。今日は小鳥さまとのはじめてのデート。遅刻(ちこく)することなどできない。ああ時計さま、どうかこの針を止めてくださいませ!しかし、大きなガンコな古時計、時計が針を止められようかと、たのみを聞いてくれそうにない。(公式HPより


📝チョーさんゲスト回。大きな古時計、最期の15分。電ボ恋の劇場かと思いきや、またもや死と直面する事となった電ボ三十郎、25歳。なんとも切ないお話に。タナカヨシコが出た辺りでなんとなく察してしまいましたが、あの店ならきっとつくも神となって夜な夜な盛り上がってるんだろなど。そういう話も見たいですね。まぁ最近別アニメでありましたけど。そんな21シーズン屈指の傑作となりそうなお話。

※追記:2019年2月15日(金)の再放送時のエンディングイラスト追加




・タキシードに身を包み、小鳥様とのデートに向かっていた電ボ。公園の古時計の前を通った瞬間、時計の秒針に襟が引っ掛かかり身動きが取れなくなってしまう。時計様に助けを求めるも、どうやら耳が遠いとみて大声で叫ぶ電ボ、「うっさいのぅ!聞こえとるわい!お前、ワシが年寄りじゃと思うてなめとるんじゃろう?」と時計様。
そんなことはない、聞こえてるなら止めて欲しい、大切な初デートが控えている、と頼む電ボに対し、「止められるわけなかろう。時を刻み続ける、それがワシの仕事なんじゃからな」




・例え1秒くらい遅れてもたいした問題ではない、と言い放つ電ボに時計様、「ワシが1秒遅れたらどうなると思っとるんじゃ」 下を見るとそこには「まだ48分54秒だ」と言いつつ会社へ走る川上さんの姿。
見たか小僧、と秒針を早く回しだした時計様、「針を止めるのは駄目でも針を進めるのはありとはなんたる都合のいいルール!」「それもそうじゃな」秒針を戻す時計様




・なんて意地悪な時計様、こうなれば誰かに助けを…と辺りを見渡すと、三点セットで昼寝中のおじゃる丸の姿が。助けを求めるも聞こえてないのか反応なし。プリンの時間、と叫ぶと起き上がるがプリンを食べ終わるとまた寝てしまい失敗。
笑う時計様を睨む電ボ、今度は子鬼トリオを発見、声を掛けるも遠くて届かない、仕方なく小鳥様と食べる予定だったおにぎりを投げつけてみるも、キスケの角に刺さっただけで失敗。笑う時計様、睨む電ボ



・時計を見上げて「いいねぇ」と呟いたのは、古いものを売る店の社長、タナカヨシコ。「また来たなあの姉さん、惚れとるんじゃよワシに。ああやって1日に何度も来るんじゃ。ワシも困ってのう」と時計様、ただ時間を見に来てるだけでは…な電ボに「わかっとらんな、あんな熱い視線を見てなんも感じぬとは。これだから素人は困る!」と時計様、またも秒針ぐるぐる




・すっかりダウンの電ボ、その時「電ボさんとのデートに遅れちゃう~」と急ぐ小鳥様の姿が。このままでは小鳥様を待たせてしまう、と気合いで抜け出した電ボ、驚く時計様。「今から彼女に告白をしてきますので」 と立ち去ろうとする電ボを「ちょ~っと待った~!」と呼び止める時計様。



・「出来るのかの?お前に。告白など出来るのかの?と聞いとるんじゃ。恋のド素人のお前に」との言葉にカッチーンな電ボ、「でで…出来るに決まってるじゃないですか。この電ボ三十郎、巧みなトークでおなご様のハートを鷲掴みにし続け、はや25年。この月光町では告白のプロと呼ばれ…」と強がったところで「ではワシをおなごだと思って告白してみるがいい」と時計様




・なんでそんなことを…な電ボに「わかってないのう。ワシはここで100年も恋の告白を見てきたんじゃ。その間、幾多の告白の言葉を聞いてきた。うまく行く告白、失敗する告白、ワシは見てきたのじゃ。じゃから、ほり、やってみろ」と時計様。
電ボ「本日はお日柄も良く…」 「アウト~!」な時計様。「そんなんで惚れるおなごがおるか!」 ではどのように…「そんなの自分で考えるんじゃな」 急に冷たい、と電ボ。
そこをなんとかとおにぎりを差し出しつつ頼む電ボに「だったら耳を貸せ」と時計様、近付いた電ボを長針と短針で挟み撃ち。逃げ出そうとした電ボだったがまたしても針に襟が引っ掛かる電ボ





・一体なんの恨みがあってわたくしにそのような仕打ちを、と戸惑う電ボを更に挟み込みつつ、「わしゃ眠いの~う」と時計様。さらに「おかげで楽しく過ごせたよ」とも。
一方、電ボは「電ボ三十郎このあとグッバイアディオスするまであと3秒、3、2…い~!」 しかし12時になる直前で止まった時計の針。
「生きてる。生きてますがなわたくし!ハロホロヒレ~」と大喜びの電ボ、時計様に話し掛けるが返事は無し。










・「おっ、ちょうど止まったようだな」「片付けますか。時々止まるから困ってたんだよな~」そう話す作業員の会話を聞いた電ボ。
「止まる?…はっ。もしかして時計様、まもなく針が止まることがわかっていた…ご自分のご寿命を。時計様…時計様…」(この台詞から"大きな古時計"のBGM)







・骨董タナカヨシコの店。通り掛かった電ボ、店内に置かれた時計様に気付く。「いい時計だろ?動かないんだよ。動くのは普通の時計だからね。その点、この子は止まってるんだからね。いいねぇ」とタナカヨシコ。
「止まってる…」目に涙をうかべつつ、時計様に寄り添う電ボ。というお話。