月にはうさぎが住んでいる。この事を裏付ける民話が世界各地にある。


その昔、猿とキツネとうさぎが仲良く暮らしていた。それを見た帝釈天は本当に仲良しか試してみる事にした。

帝釈天は老人に姿を変え動物達に「何か食べ物を恵んで下さい」と頼んだ。猿は果実をもぎ取りキツネは魚を捕って来た。しかしうさぎは何も手に入れる事が出来なかった。そこで老人は言った。「お前は不親切だな」するとうさぎはたき火を起こし「自分は何も与える物がありません。この身を焼いて食べて下さい」と火の中に身を投じ死んでしまった。

老人は帝釈天に姿を戻し「これ程優しいうさぎがいた事を世界中の人々に知らせねばならぬ」と言って天に昇って月にうさぎを住まわせた。それ以来、月にうさぎが住む様になったのである。


これはジャータカという仏教説話集の中の一つである。玄奘三蔵も『大唐西域記』に報告している。※掲載の説話は私が簡略した。素人ゆえ至らない点があるとは思うがご容赦頂きたい。


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