ヒョン、今日から7月だね
もう、あれから一年がたったんだね…

去年の今頃、僕はメチャクチャだった
日本でのツアーを終え、韓国に戻った僕たちは、待っていたかのように次々と仕事に追われ、ドラマ撮影も入り、生活は全く別々になってしまった
まだ公には発表されなかったけれど、僕はヒョンとの時間が着実になくなっていくのを感じながら、一緒に過ごせない時間にイライラしていたんだ
そんな僕とは反対に、「行く前に会いたい」と誘われれば、嬉しそうに友達の元へ行ってしまうヒョン
なかなか僕だけのヒョンには なってくれない

唯一、ヒョンを独り占めできるのは、東方神起として仕事をしている時だけ
誰にも邪魔されない、
僕たちだけの時間
暑い夏が来る前に出来上がったアルバム

ヒョンと一緒に話し合いながらしたレコーディング
このアルバムに入っている新曲をステージで歌えるのは、数年後になるのか…
それまで、絶対忘れない
レコーディングしている時のヒョンの声、僕と目を合わせながら、リズムを取りながら、一緒に歌ったあのヒョンの表情を忘れない
そして…
これが兵役前 最後の写真集だと言われ、その写真集のコンセプトの説明を聞いた
最近は、ファンのウケを狙って、僕たちの絡みを要求することが多くなった
僕は、あまり好きじゃないけど…
そう、本当は好きじゃないんだよ
カメラの前で、スタッフが見ている前で、なんて事をさせるんだ‼
「はい、二人引っ付いて」
カシャ、カシャカシャ

「そう、もっとくっついて」
カシャ、カシャカシャ

ヒョンを見ると、さっきまでスタッフと冗談を言って笑っていたヒョンとは思えないセクシーなユノ・ユンホに変身している


顔が近づくと触れる頬

あなたの息づかい

唇が触れてしまいそう

僕はドキドキしている
この胸の鼓動がヒョンに聞こえてしまう…
Y「チャンミナ、すごく格好いいよ」
耳元で囁かれ、もう破裂しそうな心臓を誤魔化すために、僕は自分からヒョンにわざと近づいた

「おー、チャンミン、いいぞ‼ その目だ‼」
カシャ、カシャカシャ
カメラマンが僕を高揚させる

Y「チャンミナ、今日は大胆だな」
そうだよ、こうして二人で写真を撮るのは今度はいつになるかわからないんだ
僕は照れを隠すために、自分からポーズを攻めて行った

今のヒョンを感じていたい…

今だけは、僕のヒョンだ

ヒョンが行ってしまう前日、
忙しいスケジュールの合間を縫って、事務所近くのカフェで、ヒョンとマネージャー、関係者数人と会った
Y「行ってくるからな。
お前も頑張ってこいよ‼」
なんだよ、その言葉
「お前」なんて…
いつもの「チャンミナ」って言って、優しく僕を抱き締めてよ
ヒョンに伝えたいことは たくさんあったけど、その僅かしか言えなかった…

翌日、ドラマの撮影の休憩時に、マネージャーが僕のところにやって来た
「チャンミナ、ユノが今 入隊したそうだ。ユノらしく、格好よかったってさ‼」
それからの僕は、あまり記憶がない
無我夢中で撮影に臨んでいた…
そうしないと、みんなの前で泣いてしまいそうだったから…
ねぇ、ヒョン?
今年の夏は、お互いにそれぞれの場所で頑張る夏だね
最近の僕たちは、なかなか会えないけど、声を聞くことはできるようになったね
それだけでいいんだ
ヒョンの声を聞くだけで、僕はまた次に進める
ヒョンの魔法の言葉で、僕は笑顔になれる
そして、このまま静かに…
静かに時は過ぎて…
来年の夏が終わる頃に
ヒョン…
僕を迎えに来てね

(画像をお借りしました)