もう13年以上前。
病気になって外に出れなくなった。
人混みも電車もダメになった。
いつもベランダから外を眺めていた。

いつくも季節を通りすぎて、気がつけば外を歩いていた。
その時見つけた(求人)の文字。

家からすぐ近くにオープンする喫茶店。
私は働き始めた。
(今度は三代目のイベントに行きたい)
私は休みを貰って、人混みに混ざってイベントに参加した。

(三代目のライブに行きたい)
私は苦手な電車に乗り、ライブに行った。

娘は喫茶店で受験勉強をして、見事合格した。
それを奥さんはとても喜んで下さった。

そして私は次なるステップを踏む為に、喫茶店を辞めた。

私が普通の生活を取り戻す手助けをたくさんして貰った。
ずっと見守ってくれていた、お店の奥さん。

イロイロあって、閉店すると連絡がきた。

もちろんアイツも一緒に行ったから、嫌な思い出も甦る。


今の私はまた以前のように動けなくなっている。
でも、会いたい。
奥さんに会いたい。

会いに行きます!
私はまた少しだけ動くのだ。