「お父さん、これいいでしょう!」と言ってチョコレートクッキーの入った袋を私の目の前に差し出した。

「食べていいんだって。わたし、寛解期(症状が落ち着いている状態)なんだから。」

大事そうにクッキーをかじる娘を横目に、わたしは次第に不安になっていった。

 

娘は10日ばかりの入院生活を経て10月12日に退院。

翌日から普通の学校生活を送っている。

 

しかし、この病気が完治しないと言われる所以は、再発が多いことである。病院の治療はあくまでも対処療法である。本人の体質や環境の根本的な変化がなければ何れ再発にむかうのではないか。

 

『潰瘍性大腸炎は自分で治せる』(西本真司著・マキノ出版)では、気功法、ヨガ、呼吸法などで免疫力をアップすることが強調されている。気功などは私の大好きな興味関心の分野で、NHK教育テレビで学んだ「気功」は私の毎朝の日課になって久しい。しかし、青春の多感な女子高生がやるだろうか。

案の定、娘に頑強に拒否されてしまった。

さて、娘がすんなりと受け入れらるものは何だろう。