闇の空間を切り裂くように

 

十文字のスリットが壁を穿つ。

 

そこには、空無以外、何もない―

 

 

あなた自身の希望を託すスペースの他は。

 

 

この安藤忠雄氏の「光の教会」と上野千鶴子氏は、

 

彼女の著作「生き延びるための思想」、その装丁で、

 

交わっている。

 

 

かつてクリスチャンであった上野氏。

 

教会を離れた棄教徒として、

 

祈りを禁じ手にした彼女が、

 

フェミニズムを選んだのは、

 

女たちが、

 

今、ここで生き抜くための方途を

 

探すためだ。

 

此岸のことは此岸で、彼岸に渡らなくても、

 

「神の国」を待ち望まなくても、

 

ユートピアを夢見なくても、

 

女たちが、自らの人生を真生きていけるように・・・

 

 

人間が引き起こした問題なら、

 

人間が解決できるはず、そう信じて

 

「祈り」のギリギリ傍らまで行って、

 

その手前で留まろうとした者の、

 

「此岸の思想」だ。

 

 

自分の無力をかみしめながら、

 

それでも、毎日をいきていく。

 

 

あなたも、私も、がんばっている。

 

 

またね新月満月