同い年の病友が
今、どんな気持ちでいるのだろうか、と想うこの頃、
思い出したことがある。
二十歳になるか、ならないか、の頃
アメリカの精神科医、エリザベス・キュブラー・ロス女史の著作に触れた。
彼女は、死の問題に関して
臨死患者の死を看取るという、労苦に満ちた実践体験をし、
死に関する深い洞察と理論を生んだ。
西欧文明の根底にある死からの逃避、
死に対する、社会的タブーを排除することを実践し、
生と死に関するパラダイム・シフトを、
体験を通して推進した勇気ある人。
彼女が示した「死の心理過程」の図を久しぶりに眺めた。
これは、患者が死に向かっていく過程で体験する精神的葛藤の
継続的な段階を図示したもので、
ロス女史の知見の高さは、四番目に現れている。
準備的悲嘆、抑うつ段階を経たうえでの
受容と解脱「デカセクシス」を示し、
自らの仕事を、患者が受容の道にいたるために、
その障害を取り除く手助けをすること、とした点だ。
障害が除かれ、この概念を受け入れることができれば、
自分の人生とは、
生きている間の瞬間瞬間に、自分が下してきた
ひとつひとつの選択の総和であることに気づかされ、
否定的な気持ちで死の門をくぐり抜けることはなく―
安らかな、平穏死が訪れるという。
私に、
そのような死が迎えられるかどうかは、わからないけれど、
家族や、出会いを許された方々、お世話になった人たちに、
笑顔で、心からの感謝を伝え、
最後の瞬間まで、自分が、人の器を持って得た学びという果実を収穫し、
「この世界は美しい・・・」と実感を持ちながら、旅立ちたいと
夢想している。
友の心に安らぎがありますように・・・
また、明日ね![]()
