🍀私の中のインナーチャイルド🍀


母の携帯が鳴る。

「もしもし?」と優しい声で電話に出る母。

その瞬間、私の心はチクッと痛む。

母がそそくさと別室いき、電話の相手と話している。

「大丈夫なの?
ゆっくりしておくのよ?
うんうん、わかってるよ。」

時折、涙声になりながら話す
隣の部屋から聞こえてくる母の声を
私は洗濯物をたたみながら聞いている。

むくむくむく…と
寂しさと、怒りと、嫉妬心が沸き起こる。
 
 
「あ、また来たな。」
 
私はこの感情にもう、目を背けない。
 
 
母に抱きしめてほしかった幼い私が、
母に私だけを見てほしかった幼い私が、
 
まだ時折、こうやって姿を現わすのだ。
 
 
電話が終わって部屋に入ってきた母に
少し不貞腐れた顔をしてみたが
到底、母は気付かない。
気付くはずもない。
 
 
「私と話すときと、ずいぶん態度が違うのね?」
「私の話はつまらないんでしょ?」
 
と、嫉妬心のまま、母に言葉をぶつける…
 
 
そんな私を想像しては
ぐっとその言葉を飲み込む。
  
 
代わりに、寂しくて不貞腐れた幼い私を
37歳の私が迎えに行って抱きしめる。
 
 
「お母さんね、rieのこと、大好きなんだよ。大丈夫だよ。大丈夫だよ。」
  
 
誰を責めても仕方ない。
 
誰を責める問題でもない。
 
 
「お母さん大好き!
お母さん抱っこして!」
って、私もっともっと言って良かったのかも。
 
 
「も〜、やめなさいって(笑)」と払いのけられた時、
ひるまずに母の手を握りしめれば良かったのかも。
 

辛くて泣く私を抱きしめようとした母を
押しのけなければ良かったのかも。
 
押しのけたあと「急に抱きしめられても、慣れてないからどうすればいいかわからない!」なんて言わなければ良かったのかも。
 
 
 
だから20キロの長男が
「ママ、抱っこして!」と言う時は
よろめきながらも抱っこする。
 
毎晩、もう今にも眠りそうな長男にむかって
「大好きだよ」と伝える。
今日なにか寂しさを感じたとしても、この瞬間に拭うことができたらと、エゴかも知れないがそう願っているから。
 
  
いつかもう少し長男が大きくなって
思春期とやらがやってきたら
「ママ大好きだよ」も「ママ抱っこして」も
きっと言いたくても言えない時が来るだろう。
 

だから今、
出来るだけ彼の記憶に私の体温や声が残るように、何度も何度も言っておきたい。
 
 
私も母になり、子を愛する母親の気持ちは痛いほど解るのに
 
私の中の幼い私はまだ少々拗ねている(^_^;)
 
本当は、どれだけお母さんが私のことを愛しているか、知っているのにね。


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