今オフは、本当に驚きの連続です。日本女子サッカー界にとって、今年は大きな転換点となる年ではないでしょうか。

 

 2023-24 WEリーグ最優秀選手・得点王が海外へ。清家貴子の入団チームは一体どこになるのでしょうか。スペインか、イギリスか、ドイツか。はたまたフランスか。いずれにしても、UEFAチャンピオンズに出場できる可能性の大きなチームになるのではないかと思っています。

 

 なでしこジャパンの守護神山下杏也加も、海外移籍を発表。170cmと決して大きくないGKが、果たしてどんなチームに迎えられるのか。GKともなれば、どのポジションよりもコミュニケーション力が問われるポジション。語学力は大丈夫なのか。気合だけでは、レギュラーを勝ち取れないのではないか。チャンレンジには驚かされましたが、無謀な挑戦とも思えます。本当にどうなのよ・・・。

 

◆山下のコメント

「このたび、海外に挑戦することを決めました。2019年フランスワールドカップを経験し、海外に今すぐにでも行ってサッカーしたいと言う欲が出てきました。しかし、その欲も言葉の壁や世界的にみてGKとしては背の低い自分が通用できるのかと自問自答しながら、その気持ちは年々と薄れていきました」

 

「いつの間にか28歳になり、友人の引退やセカンドキャリア、『最後の〇〇』を耳にする事が増え、年齢というただの数字と最後を最後にしないように踏ん張りたいと思うようになりました。今でも自分が予想してた未来とかけ離れているので信じられていないです。今シーズンに感じた、ここからシュートをしないだろう、この角度からクロスはあげないだろう…という体に染みついた悪い慣れをなくし、海外挑戦でさらにレベルアップしていきたいと思います」

 

「最後になりますが、INAC神戸で初めての移籍をして、いろいろな人たちと触れ合えた3シーズンはこれからの人生に生かしていきたいと思います。熱い応援をしていただきありがとうございました」

 

 そして、今度は、藤野あおばがマンCかというニュースが飛び込んできました。「複数の関係者によれば、既に正式オファーが出ており、現地でのメディカルチェックを経て正式契約を結ぶ予定という」。これには本当にびっくりしました。マンCと言えば、長谷川唯がいて、清水梨紗が来季から加入します。そこへベレーザからあおばが参戦するとなると、日本人トリオが完成。来シーズンのFA女子スーパーリーグは、日本人選手の動向からますます目が離せなくなります。しかし、藤野がレギュラーを取れるかという課題もあります。マンCはリーグ最強の一つ。なでしこジャパンの若き代表であっても、すんなりとレギュラーを取れるかは分かりません。こちらも、熱いチャレンジになるでしょう。

 

 ベテラン選手も大きな節目の年を迎えています。菅澤優衣香は、左膝軟骨損傷の診断を受け6日に手術を実施したことを明らかにしました。全治は約3か月の見込みとされています。安藤梢も含め、女子選手としては高齢の部類に入る両選手の来季の活躍はいかに。

 

 今月14日には、パリ五輪のメンバー18人が発表されます。スペイン遠征の22人から18人に絞り込まれるわけですが、誰が選ばれても戦えるチームだと思います。

 

 まずは、来月開催のパリ五輪に注目です。