WEリーグもシーズンオフとなりました。ぽつぽつと契約更新や退団、引退などのお知らせがそれぞれのクラブのホームページに掲載され始めました。

 

 いち早く監督の続投がアップされたのは、マイナビ仙台レディース、三菱重工浦和レッズレディース、大宮アルディージャVENTUS、INAC神戸レオネッサの4チームです。仙台を除いて、それぞれ好成績や1年目ということもあり契約更新は納得できますが、仙台は成績があまりよろしくなかったのでもしやと思いましたが続投となりました。

 

 意外だったのは、サンフレッチェ広島レジーナの中村伸監督退任の発表でした。前半戦こそもたもたしていましたが、最終順位は5位。しかもカップ戦優勝という結果も残していました。来季が楽しみだっただけに、次の監督が誰になるのか気になります。

 

 鮫島彩が今シーズン終了後に引退を発表しました。2011年、ドイツで行われたワールドカップ優勝時のメンバーで、ファンに人気のあった鮫島の引退で、当時の優勝メンバーで現役を続行しているのは、近賀ゆかり、永里優季、田中明日菜、福元美穂、安藤梢、岩清水梓、熊谷紗希、川澄奈穂美、上尾野辺めぐみ、宇津木瑠美、高瀬愛実の11人ですが、なでしこジャパンに選出されているのは、熊谷紗希のみです。また、この中で一番若い熊谷でも33歳になりました。

 

 そんな中、36歳の鮫島が引退ということで、ワールドカップ優勝メンバーも、今シーズンで引退する選手が数人出るのではないかと思います。安藤梢の姿を見ていると、まだまだ自分も出来ると信じている仲間もいると思いますが、新たな道を選択するのも良いのではないでしょうか。

 

 

 

 

◆鮫島の引退発表のコメントは以下の通り。

 

「過去を振り返れば、震災によるチーム活動休止、アメリカリーグ移籍、アメリカリーグ廃止によるフランスリーグ移籍、W杯優勝、五輪銀メダル、怪我による無所属でのリハビリ期、etc.....自分の思い描いていたサッカー人生からは、想像もつかない出来事の連続だった気がします。ですが、自分が想像していたよりも遥かに、学びの多い、素晴らしいサッカー人生を送ることができました。

 

 サッカーを始めてから28年間。あのときもし別の選択をしていれば、失点していなかったかも、怪我をしていなかったかも、もっと良い方向に向かっていたかも...そう思う瞬間はいくつもありますが、サッカーをやっていたからこそ見ることのできた景色や出会えた仲間、そして、これまでに出会ったファン・サポーターの皆さんの存在が、今までの私の選択が全て最高の選択だったことを証明してくれています。

 

 両親からもらった名前の通り、サッカーを通じてとても彩りのある時間を過ごすことができました。関わってくださったすべての方々に、心より感謝します。本当にありがとうございました。最高に幸せなサッカー人生でした」。

 

 サッカーをやりきったという思いで引退できる選手ばかりではないと思いますが、セカンドステージに進むのも勇気ある決断が必要です。それが出来るのも今がその時かも知れません。

 

 スペランツァ大阪の監督をしている大野忍や帝京平成大学の女子サッカー部監督をしている矢野喬子もいます。指導者にならなくても、女子サッカー隆盛の為に一肌脱ぐことも優勝メンバーにしかできない役目かも知れません。

 

 僕の中では、あのW杯優勝メンバーは既に思い出の存在になっています。