7月20日のW杯決勝から2日が経とうとしていますが、未だにW杯シンドロームから抜けきれないでいます。あちこちとW杯に関する記事を追いかけては、余韻に浸っています。もうすぐ8月も終わり。WEリーグカップも始まると言うのに、当分気持ちが切り替えられそうもありません。
FIFAがスペインの優勝で幕を閉じた歴史的大会の意義、繰り広げられた激戦、その後の記録をHPで掲載しています。見ごたえ、読みごたえありますね。
💫 史上最高の女子ワールドカップ 🏆
— FIFAワールドカップ 🏆 (@FIFAWorldCup_JP) August 22, 2023
大盛り上がりを見せた世界最高峰の大会は数々の記録を塗り替えました 🙌#BeyondGreatness | #FIFAWWC
スペインが、この短期間のうちに頂点に上り詰めた要因として、年代別での選手の活躍を挙げていますが、当然と言えば当然ですね。スペインは、U-17、U-20、フル代表での同時世界一を達成しました。
2022年U-17インド大会 決勝 スペイン 1-0 コロンビア
2022年U-20コスタリカ大会 決勝 スペイン 2-1 日本
2023年 オーストラリア&ニュージーランド大会 スペイン 1-0 イングランド
これまで、全てのカテゴリーで優勝したのは日本だけですが、スペインも全てのカテゴリーで優勝、しかも同時にです。如何にスペインの女子サッカーの成長が凄いか分かります。
もう少し遡って見てみると、もっと凄さが分かります。
2022年U-17インド大会 決勝 スペイン優勝 準々決勝敗退(スペインに1-2)
2018年 ウルグアイ大会 スペイン優勝 日本は準々決勝敗退
2016年 ヨルダン大会 スペイン3位 日本は準優勝
2014年 コスタリカ大会 スペイン2位 日本優勝
2010年 トリニタード・トバゴ大会 スペイン3位 日本準優勝
2022年U-20コスタリカ大会 決勝 スペイン 2-1 日本
2018年 フランス大会 スペイン準優勝 日本優勝
2016年 パプアニューギニア大会 スペイン準々決勝敗退 日本3位
2014年 カナダ大会 スペイン・日本とも地区予選敗退
2012年 日本大会 スペイン地区予選敗退 日本3位
2023年 オーストラリア&ニュージーランド大会 スペイン優勝
2019年 フランス大会 ベスト16
2015年 カナダ大会 GS敗退
2011年以前 地区予選敗退
監督のホルヘ・ビルダは、1981年 7月 74日、スペイン・マドリード生まれ。 2009年から U-17スペイン女子監督を務め、 2013年からは U-19スペイン女子監督を兼任。 2015年にスペイン女子監督に就任し、現在まで7年間監督を続けています。選手の全ての特徴を知り尽くした監督ですね。
代表メンバー一覧です。所属及び年齢
GK
1 マリア・イザベル・ロドリゲス レアル・マドリード 1999.7.23(24歳)
13 エニス・サロン ヴァレンシア 2001.9.24(21歳)
23 カタリナ・コル バルセロナ 2001.4.23(22歳)
DF
2 オナ・バトジェ バルセロナ 1999.6.10(24歳)
4 イレネ・パレデス バルセロナ 1991.7.4(22歳)
5 イバナ・アンドレス レアル・マドリード 1994.7.13(19歳)
12 オイハネ・ヘルナンデス レアル・マドリード 2000.5.4(23歳)
14 ライア・コディナ バルセロナ 2000.1.22(23歳)
19 オルガ・カルモナ レアル・マドリード 2000.6.12(23歳)
20 ロシオ・ガルベス レアル・マドリード 1997.4.14(26歳)
MF
3 テレサ・アベレイラ レアル・マドリード 2000.1.9(23歳)
6 アイタナ・ボンマティ バルセロナ 1998.1.18(25歳)
7 イレネ・ゲレロ アトレティコ・マドリード 1996.12.12(26歳)
11 アレシア・プテジャス バルセロナ 1994.2.4(29歳)
16 マリア・ペレス バルセロナ 2001.12.24(22歳)
21 クラウディア・ゾルノサ レアル・マドリード 1990.10.29(32歳)
FW
8 マリオナ・カルデンテイ バルセロナ 1996.3.19(27歳)
9 エステル・ゴンサレス - 1992.12.8(30歳)
10 ヘニフェル・エルモソ パチューカ(メキシコ) 1990.5.9(23歳)
15 エバ・ナバロ アトレティコ・マドリード 2001.1.27(22歳)
17 アルバ・レドンド レバンテ 1996.8.27(26歳)
18 サルマ・パラルエロ バルセロナ 2003.11.13(19歳)
22 アテネア・デルカスティージョ レアル・マドリード 2000.10.24(22歳)
ほとんどバルセロナとレアル・マドリードですね。平均年齢は24歳です。4年後のW杯でも、まだこのメンバーで平均28歳。若手の台頭もあると思いますので、平均年齢は今大会に近いものになるかもしれません。アメリカ、ドイツに続いて連覇を達成するかもしれません。
むしろ、スペインの問題は選手と監督の関係にあるかもしれません。今大会前にも、監督を拒否し代表招集に応じなかった選手もいます。ホルヘ・ビルダ監督の任期は24年までとなっていますので、パリ五輪で退任するかもしれません。しかし、五輪で優勝すればさらに任期延長があるかもしれませんね。
ただ、これはスペインだけに言えるものではありません。若手育成で成功しているのはなでしこジャパンも同じ。今大会では、なでしこジャパンのサッカーが観衆を魅了しました。インファンティーノ会長は、自身のSNSに「準々決勝のスウェーデン戦では惜しくも敗れたが、今回の大会が史上最高のFIFA女子ワールドカップになったことへの貢献は、フィールド内外で誰もが忘れない。全ての選手、スタッフ、そして素晴らしい模範を示してくれたファンに感謝する」と賛辞を記しています。
スペインがここまでやれるなら、日本だって十分世界一の可能性を持っていると思います。次のW杯では、決勝で日本対スペインを見てみたいですね。組み合わせ次第では、十分可能性があると思います。
■今大会では新たな記録が多数生まれています。
2 - 約200万人の観客がスタジアムに詰めかけ、観客数記録を塗り替えた。最終的な集計数は197万8274人。
3 - 引き続きFIFA U-17およびU-20女子ワールドカップを制しているスペインは、3大会のタイトルを同時に保持する史上初のチームとなった。サルマ・パラジュエロは3制覇を経験した史上初の選手。
5 - スペインはアメリカ、ノルウェー、ドイツ、日本に続いて5番目の女子ワールドカップ国優勝となった。
16 - 16歳26日に出場した韓国のケイシー・フェアは女子ワールドカップ史上最年少選手。
18 - オーストラリア&ニュージーランド2023優勝スペインは大会を通して最多の18ゴールを記録した。
50 - FIFA.com、FIFA+、FAST チャンネルを総合したFIFAのデジタル・プラットフォームは大会中総計5千万のアクセスを記録した。これは前回のフランス2019より130%のアップ。
73 - ベトナムのマイ・ドゥック・チュン監督は史上最年長監督(73歳41日)。
163 - 今大会の合計ゴール数は164で、カナダ2015、フランス2019の146ゴールをはるかに先に記録。
1000 - ザンビアのバーバラ・バンダは記念すべき女子ワールドカップ史上1000ゴール目の得点選手となった。
770,000 - 今大会開催中に75万人を超えるファンがFIFAのファン・フェスティバルに参加しました。