7月20日開幕したFIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド2023は、昨日1か月の激闘に幕を閉じました。

 

 開幕前はアメリカが3連覇すると思っていましたが、今大会はFIFAランク上位の国がグループステージで苦戦を強いられていました。中々調子が上がらない国が多かったですね。調子ががらないまま敗退したのがドイツ、カナダ、ブラジルです。

 

 ドイツは、初戦モロッコに6-0で大勝しました。しかし、2戦目はコロンビアに1-2で敗れてしまいました。最終戦はモロッコ対コロンビアの結果次第でGS敗退のプレッシャーがかかる中、韓国と戦いました。結果、モロッコがコロンビアに勝ち2勝目を挙げ、韓国と1-1と引き分けたドイツは3位でGS敗退となってしまいました。

 

 カナダは、初戦ナイジェリアに0-0で引き分けました。2戦目は、2-1でアイルランドに勝利。最終戦は、開催国オーストラリアと対戦し0-4と大敗。ナイジェリアは1勝2分けで2位、カナダは1勝1分け1敗で3位でGS敗退となってしまいました。

 

 ブラジルは、初戦パナマに4-0で勝利。2戦目はフランスに1-2。最終戦はジャマイカと0-0で引き分け。1勝1分け1敗で3位となりGS敗退となりました。ジャマイカは1勝2分けで2位となりました。ブラジルは、ジャマイカに足元をすくわれてしまいました。

 

 優勝候補のアメリカも、本調子とは言えない状態が続きました。初戦は、ベトナムに3-0で勝ちましたが、2戦目はオランダと1-1。最終戦は、ポルトガルとまさかの0-0で2位通過となりました。

 

 グループステージ3連勝でノックアウトステージに出場したのは、日本、イングランド、スウェーデンの3カ国でした。日本は、準々決勝で敗退。イングランドは決勝まで行きましたが、スウェーデンは準決勝で敗退でした。その日本に敗れGS2位通過だったスペインが、日本を破ったスウェーデンを破り、無傷で決勝に進出したイングランドを破って優勝。この流れから行けば、日本がイングランドと決勝戦を戦っていたらと今でも思ってしまいます。

 

 さて、スペイン対イングランド戦ですが、本当に面白かったですね。これまで見てきた試合はいずれも面白かったですが、その集大成と言ってよい試合だったと思いました。

 

 

 スペインは、日本戦の敗戦を糧に、守備をしっかり固めつつ、パスサッカーと縦へのロングパスも織り交ぜ、変幻自在の攻めを見せました。一方、イングランドもロングパスを多用し両サイドからの攻めを見せました。どちらからと言えば、イングランドがサイド攻撃からのチャンスメイクが多かったですが、スペインはサイドからも中央からもチャンスを作っていました。

 

 前半15分、イングランドの波状攻撃があり、ヘンプのシュートがクロスバーに当たるという惜しいチャンスがありました。対するスペインにもビッグチャンス訪れます。その1分後、中央から攻めあがったスペインは、左サイドからエルモソがゴール前にボールを放り込むと、ゴール前にいたパラジュエロは当てられませんでしたが、右にいたトレンドが折り返しゴールへ流し込み決まったかと思いましたが、ボールはGKアープスの正面に転がってしまいました。


 だんだん試合が均衡を保ちつつある中、試合が動いたのは28分でした。中央でインターセプトしたスペインは、アベレイラが中央から左サイドへボールを振るとカルデンテイが左サイドを駆け上がってカルモナにパスを出す。カルモナは勢いを止めずボックス内で素早く左足を振り抜くと、ここしかないというGKアープスが手を伸ばしても届かないゴール右隅にボールが吸い込まれました。

 

 

 先制点を奪ってからは、スペインの攻めの強度が増していきました。その中でも、パスワークは早く、イングランドも中々ボールを奪うことが出来ません。前半は、1-0でスペインリードで後半へ。

 

 後半は、よりスペインのシステムが起動していたように感じます。後半開始早々、イングランド陣内で細かなパスをつないで、最後はカルデンテイがボックス手前からシュートを放つ。ゴール前でワンバウンドした難しいボールでしたがGKアープスがセーブ。

 

 イングランドは、後半からジェームスが入り攻めの強度が増しました。こうした中64分、イングランドはボックス内でウオルシュがハンドを犯してしまい、スペインにPKを与えてしまいます。蹴るのはカルナモ。しかし、このPKはGKアープスがキャッチ。このスーパープレイから、イングランドの反攻が始まるかもと思いましたがチャンスらしいチャンスは1回のみ。

 

 75分、ボックス内に侵入したジェームスが、コースを狙ってちょこんと当てたボールは、枠内に飛んでいきましたが、GKコールがワンハンドで外へ弾き出しました。


 スペインのGKは、ノックアウトステージからコールに代わりましたが、これが功を奏しているような気がします。キック力もあるし反応も良く、安定したプレーをしています。

 

 途中、負傷交代や治療に時間がかかり、アディショナルタイムは13分取られました。しかし、スペインの攻撃は続きます。90分には、右サイドからボックス内に侵入したバトレがシュートを放ちますが、味方の足に当たり若干コースが変わりましたが、GKアープスが神セーブ。流石、昨年ザ・ベストFIFA女子ゴールキーパー賞を受賞した選手だけありますね。見ているだけで楽しい。

 

 結局、長めのアディショナルタイムもイングランドはゴールを奪えず、スペインの初優勝が決まりました。

 

 U-17、20そしてフル代表と3つのカテゴリーで頂点を極めた二番目の国となりました。もちろん一番目は日本です。さらに、スペインはドイツに続いて男女でワールドカップを制覇した二番目の国となりました。

 

 

 

 

 メキメキと力をつけてきたスペイン。あっという間にフル代表で頂点を極めるとは驚愕です。この急激な成長の要因はどこにあったのでしょうか。スペイン在住の佐伯夕利子さんは、次のようにブログに綴っています。

 

 

 

 個人賞は、次の通り。宮澤ひなたは5ゴールでゴールデンブーツ賞を獲りました。おめでとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 全然まとまらない。まだまだ書き足らないが時間がない。