びっくりしました。日本サッカー協会は、本日(6月3日)、オンライン記者発表会を開催し、2021年秋に開幕する日本初の女子プロサッカーリーグの名称とロゴ、リーグの理念、ビジョン、大会方式を発表しました。

 

 コロナ禍により、なでしこリーグの開幕日がようやく7月18日に決定したばかりだというのに、2021年の女子プロサッカーリーグの発足をを目指していたJFAが、予定通りこの時期に女子プロサッカーのリーグ設立を発表するとは。


■新リーグの名称は、「WEリーグ(Women Empowerment League)」。

 

 「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」ことを理念としており、この名称にはWEリーグの誕生によってこれまでなかった“女子プロサッカー選手”という職業が確立され、リーグを核に関わるわたしたちみんな(WE)が主人公として活躍する社会を目指す、という思いが込められています。

 

■WEリーグとなでしこリーグの関係


 WEリーグは、これまで30年以上にわたって日本の女子サッカーをけん引してきた日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)の上位に位置する、日本女子サッカー最高峰のリーグで、参加クラブは6~10チームを予定しており、今年秋に発表する予定です。

 

■試合方式

 

 リーグは2021年秋に開幕し、ホーム&アウェイ方式による総当りリーグ戦で順位を決定します。
 

 試合数は、参加クラブ数が決定しないと決められませんね。今秋まで待つ必要があります。

 

 JFAのHPに田嶋幸三会長及び女子新リーグ設立準備室長 佐々木則夫、女子委員長 今井純子さんのコメントが掲載されています。

 読んでも、不安は拭えません。

 

公益財団法人日本サッカー協会 会長 田嶋幸三
 2021年秋に開幕する日本初の女子プロサッカーリーグは、日本の女子サッカーを発展させることだけが目的ではありません。女子プロリーグを核にして様々な雇用を生み出したり、人々の生き方の選択肢を広げたりすることによって、更なる女性の社会進出や持続可能な社会の実現に貢献していくことも目指しています。スポーツを通して社会に貢献していくことは、スポーツ界にとって重要な使命です。少女たちの夢となる女子プロサッカー選手という職業を確立していくと同時に、女性活躍社会の推進や社会が抱える課題解決にも取り組んでまいります。

 

公益財団法人日本サッカー協会 理事/女子新リーグ設立準備室長 佐々木則夫
 WEリーグの誕生によって、女子プロサッカー選手という職業が確立され、少女たちの夢の受け皿となります。そこを核にさまざまな雇用が生まれ、人々の生き方の選択肢を広げる。多様な考えや目標、生き方があることを知り、認め合い、そして自らの信念や可能性を解き放つことのできるステージへと進んでいくことができる。リーグに関わる全ての人が手を取り合い、リーグから生まれる「わたしたち」のポジティブなエネルギーが社会全体に波及していく。私たちは、それを体現するリーグでありたいと思っています。

 

公益財団法人日本サッカー協会 女子委員長 今井純子
WEリーグの設立によって、トレーニング環境やゲームレベルのスタンダードは間違いなく向上します。選手たちにはその中で、パフォーマンスを高め、自身の選手としての価値向上にも目を向けて活躍してほしいと思っています。しかし、WEリーグ設立はプロ選手だけのためではなく、グラスルーツからシニアに至るまでのすべての日本女子サッカーの発展の契機となると同時に、世界の女子サッカー発展の一翼を担うものでもあると信じています。WEリーグのビジョンを実現させ、全ての女の子がプロサッカー選手に憧れ、WEリーグを目指す、そんな世界を作っていきます。

 

なでしこジャパン(日本女子代表)監督 高倉麻子
女子サッカー選手の長年の夢だった女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」がいよいよ誕生します。このリーグが成功するためには選手の覚悟が必要です。その覚悟が日本を必ず強くするはずです。WEリーグが、応援して下さる方々が楽しめる場所、女の子たちの夢の舞台になることを期待しています。WEリーグをみんなで盛り上げていきましょう。

 

 プロサッカーリーグとなでしこリーグが共存できるのでしょうか。

 プロサッカー選手は、プロとしての待遇を享受できるのでしょうか。

 プロ化することにより、日本のサッカーは今より格段にレベルアップするのでしょうか。

 

 

 現役なでしこリーガーでさえ、今一つプロ化に対して首をかしげる選手もいるのですから、我々サポーターが様々な疑問を持つことは当たり前でしょう。JFAには、そうした疑問を払拭して、女子サッカー選手により良い未来を提供していってもらいたいと願います。

 

 まだ、発足発表があったばかりで、今日発表された内容だけでは議論も出来ないのではと思います。しばらくは、静観する必要がありそうです。