日テレ・ベレーザ、優勝おめでとうございます。これで１５年シーズンから４連覇となりました。しかし、永田雅人監督の言葉によれば、まだ道半ばだそうです。
■永田雅人監督談話
「本当は、今日の試合で終わった瞬間わーっと喜ばなければいけなかったんですが、みんなもこのような状況で（試合が終わった瞬間、喜ぶ選手がいなかった）、今日の内容について考えているところです。皆さん御覧になったように、まだまだ私たち道半ばでというところで、奥行きの高い所を目指してやっている途中です。素晴らしい選手なんで、スタジアムに来ていただいて彼女たちの成長を見守っていただきながら、応援していただいて、少しでも多くの人たちに見ていただきたいと思っています」
２年前の１０月１５日、日テレは、第１７節をホームでAC長野パルセイロ・レディースと戦いました。既に優勝は決まっていましたが、０－２（横山、泊）で長野Lに負けています。試合終了後、優勝セレモニーが行われました。
２０１６年の優勝時
しかし、今回は、日テレにとって優勝の懸かった大一番。しかも、長野Lは今季唯一負けている相手でした。前節、ほぼ満員のスタンドで優勝を決められなかった日テレにとって、今日は負けるわけには行かない大一番でした。
対する長野Lも、目の前で優勝セレモニーを見る屈辱だけは避けたいと思っていたはずです。お互いの意地と意地がぶつかりあい激しい試合となりました。
先制は、日テレでした。前半１９分、バイタルエリアで田中美南のパスを受けた長谷川唯が、ワンタッチでシュートすると、GK望月ありさの手をはじいてゴールが決まりました。長谷川の技ありシュートでした。
今日の試合、長野Lの激しい当たりに、日テレはパスミスが目立ちました。それでも、ボールを奪われても最後の所はやらせない。横山久美にはしっかりとマークがつきゴールを許しませんでした。この日の横山のシュートは１本でした。
日テレの唯一の失点は、パスミスからでした。
前半４３分。ピッチ中央付近で清水梨紗のバックパスを横山に奪われ、ドリブルで運ばれると、並走して右サイドを走る滝川結女にDFが引き付けられている間に、左サイドを駆け上がってきた中野真奈美にラストパスが出されゴールを許してしまいました。
両者１－１のまま後半戦も、互いの意地がぶつかり合う展開でした。そんな中、今日も輝いていたのが日テレの宮澤ひなたでした。後半７７分、右サイドをスピードを上げてドリブルで駆け上がり、DFを振り切ってゴール前へ低いクロスを上げると、長谷川がダイレクトシュート。GKに弾かれるが、すぐにこぼれ球を長谷川が回収。ゴール前の混戦の中、一瞬、籾木結花のマークが外れ、小林里歌子のパスを受けた籾木がゴールを決め、これが決勝点となりました。
これほどパスミスが目立った日テレを見るのは初めてでしたね。長野Lの当たりが強かったせいでしょう。持ち味の以心伝心もままならず、連携がうまくとれないシーンが多かったです。それでも、終わってみればキッチリと勝ち切っている。ここが日テレの強さだと思います。
AC長野パルセイロ・レディースの本田監督、中野の声
■本田美登里監督
今日も天候に恵まれ26度を超すやや暑いくらいの気温になりました。
優勝の掛かったベレーザを相手にすることで、守勢にまわることは想定内でした。
そして1点ゲームに持ち込むことをプランニングしていました。選手たちはじれずに状況を理解してプレーしてくれました。前半はボールの奪い処が定まらずベレーザのボール回しに翻弄されましたが、後半は奪い処でボールを奪うことはできたものの、その後がつながらず、といった展開でした。奪ったボールを慌てずに味方につなぐことが出来れば、もう少しチャンスを作り出すことも出来たはずです。横山選手、中野選手にボールが渡る回数を増やしたいです。
アウェイを感じさせないくらい大勢の声援をもらいました。その応援に答えられなかったことも残念ですが、毎回応援をありがとうございます。
最後はホームゲームです。みなさんに一年間のお礼を込めて、チームが一体感を持って勝利を目指します。
■中野真奈美
ー今シーズン初ゴールとなりました。得点シーンを振り返って頂けますか?
チャンスが本当に少ないというのは分かっていたし、カウンターという形が自分たちが出来る”ベレーザに対する攻撃”だと思ったので、スペースが結構あって横山選手がボールを持ってくれたので、そういう意味で信じて走ることが出来たと思います。
ー次節がリーグ最終戦となります。意気込みを聞かせてください。
リーグも最終戦ですし、ホームも最終戦ですので、今までやってきたことを全て出し切って勝点3を掴みたいと思います。