僕の記憶の限りでは、「チームの完成度を高める」という言葉を、やっと高倉麻子監督から聞いたような気がします。

 

■高倉麻子監督談

来年のFIFA女子ワールドカップに向けては、チームの完成度を高めることが何より必須だと考えています。アジアカップで優勝という結果を出せたこれまでの取り組みを継続させるとともに、明らかになった課題に取り組むためにも、実績あるメンバーを中心に選びました。その中で長野選手はなでしこジャパン初招集となります。今年はFIFA U-20女子ワールドカップを控えていますが、来年のワールドカップまでの時間の中で、チーム力の底上げとポジションのバランスを考慮し、このタイミングで一度直接見てみたいと思い招集しました。今回のチームで最年少となりますが、年齢を気にして遠慮することなく、確かな技術とゲームの全体像を把握できる能力を発揮してほしいと思っています。

 

この時期になれば、ほぼメンバーを固定して完成度を上げることが必要だと思います。来年のワールド杯フランス大会のメンバーは、9割がた確定と言っていいでしょうか。残りのピースは、2、3人でしょうか?

 

本日、なでしこジャパンのニュージーランド遠征メンバーが発表されました。

AFC女子アジア杯優勝メンバーとの違いは、MF阪口夢穂、中里優、FW横山久美が外れ、MF櫨まどか、長野風花、FWはMIFから増矢理花を起用するという点です。

 

阪口について、今日、日テレ・ベレーザは、右ひざ前十字靭帯損傷と内側半月板損傷と診断されたことを発表しました。全治は6~8カ月の見込みとなっているそうです。阪口は、4月28日に行われた2018プレナスなでしこリーグ1部第3節アルビレックス新潟レディース戦に先発出場しましたが、52分に負傷交代を強いられていました。

 

阪口の代わりに、AFC女子アジア杯で選外となった櫨を再度招集しました。

長野の初招集については、高倉監督がコメントしているとおりです。招集しても使われなければ経験を積めません。短時間でも、使ってほしいですね。

 

 

FWは、横山久美を招集せず、AFC女子アジア杯でMFで起用した増矢を起用することとしました。所属のI神戸ではFW起用ですから、ポジション的には何の問題ないですね。

 

横山は、ブンデスリーガの試合が6月3日まであります。コンデションを考慮して、今回の強化試合では招集しなかったのだろうと思います。

 

それにしても、阪口の怪我が心配ですね。膝の怪我は、実戦で戦えるようになるまで相当の時間を要します。

 

ワールド杯フランス大会は、来年6月7日から7月7日にかけてフランスで開催されます。後1年後、阪口選手をチームの柱として、どこまで完成度を上げられるか否か。なでしこジャパンに新たな難題が発生してしまいました。