昨日は、ASエルフェン埼玉対日テレ・ベレーザの試合を見に行きました。小雨交じりの天気でした。遠く、雷も鳴っていましたね。試合中は、降ったり止んだりの天気でした。競技場は、メインスタンドに大屋根がかかっていて、濡れずに観戦できました。

 難しい試合になるなと思っていましたが、まさか引き分けに持ち込むとは、ASエルフェン埼玉に感動させられました。埼玉の引き分け以上を願っていたことなんですが、あまりにもドラマチックなフィナーレでした。

 試合は、埼玉が先行しました。開始9分でした。左ハーフサイドでボールを奪った薊理絵ちゃんが、ものすごい勢いでピッチ中央にドリブルで切り込んできて、バイタルエリアから自らシュートしました。これが、GK曽山選手の左手に当たりましたが、ボールはゴールネットを揺らしました。理絵ちゃんの華麗なドリブルとスピード、そしてフィニッシュ。神がかっていました。なでしこに呼ばれたこともあるだけに、実力はあります。

 さすがに、この時間帯で得たゴールを最後まで守り切れるとは思っていませんでした。それでも、粘り強く守りました。しかし、前半40分。原ちゃんの浮き球に反応した坂口選手が、抜け出しゴール正面からシュート。決まってしまいましたね。試合は振り出しに。

 後半は、埼玉の攻めは形にならず、ゴール前にたどり着くことが出来ず、ことごとく中盤でボールを失う羽目に。日テレ・ベレーザは、攻撃の手を休めず、ボールを奪うと反撃に出て、再三コーナーを取りました。その度、山郷選手を中心にゴールを死守。しかし、いつゴールを割られてもおかしくない状態でした。

 それでも、またまた先に追加点を奪ったのは埼玉でした。59分、コーナーを取ると、ボールは武田選手、ガンちゃん、理絵ちゃんと渡り、絵理ちゃんがシュート。見事にゴールを決めてくれました。まったく、攻撃のスタイルを作れない中で得たワンチャンスを、得点に繋げました。この日、ゴールの予感を抱かせてくれたのは、絵理ちゃんだけでしたね。10番の姿はどこ?その存在の無さに、姿さえ見失う始末。ガンちゃんも、いいところなくボールを失うばかり。見ていて、イライラしました。

 2-1とリードしたので、これでなんとか引き分けで終わって欲しいと念じました。まだ、たっぷりと時間はあるし、相変わらず攻められっぱなしだし、逃げ切れるとは思っていませんでした。案の定、67分、椛木選手にゴールを決められてしまいました。ここで、田中選手に変わって麻美ちゃんが登場。元気溌剌と動き回る姿に、ハラハラしました。まさか、麻美ちゃんに止めを刺されては、シャレにもならんぞと内心思いましたね。

 日テレ・ベレーザは、攻撃の手を休めず、ついに75分、コーナーキックのこぼれ球を椛木選手に決められてしまいました。あっという間に逆転されてしまいました。あまりの逆転の速さに呆気にとられてみていました。

 逆転されて、これでBelleの首位はないなと覚悟しましたよ。

 埼玉は、いつになってもゴールに迫ることが出来ず、時間は刻々と過ぎていきました。ゴールの予感という以前に、中盤でボールを失ってしまうので試合になりません。そうした中、アディショナルタイムに入る直前に奇跡が起こったのです。

 埼玉がペナルティエリア内に持ち込んだボールを、ベレーザがファールで止め、PKを得たのです。蹴るのは、埼玉の10番、伊藤香菜子。自信に溢れたプレーでした。ゆっくりと走りだし、曽山選手の動きを見てゴール左隅へシュート。PKが決まった瞬間、興奮しましたね。これで、Belleの首位の火が再び点灯したんですから。熱いものがこみ上げました。この興奮は、現場にいたものにしかわからないと思いますね。

 試合は、アディショナルタイム2分でしたが、無事逃げ切り埼玉が見事引き分けてくれました。引き分けだというのに、サポーターは大興奮。やはり、ホームでのゲーム、ファンは熱いですね。日テレ・ベレーザの応援団も、ものすごいパワーで声援を送っていたのですが、埼玉の応援団は屋根なしの席で、ベレーザは大屋根の下でした。この違いが選手に届いたのかもしれません。

 埼玉の熱い魂のサッカーが、Belleに首位の目を残してくれました。有難う、理絵ちゃん、香菜P、埼玉の選手の皆さん。そして、今日は、素直にINAC神戸レオネッサを応援させていただきます。