これがワールド杯の怖さでしょうか。今日、早朝に行われた前回大会王者スペインと準優勝のオランダのグループステージ1回戦。だれもが予想しえなかった結果となりましたね。
 スペインが有利と見られていたのですが、結果は、オランダが勝利。しかも、5-1という完膚なきまでの圧倒的な勝利。なぜ、こんな結果となったのでしょうか。

 スペインのパスサッカーは、見事に封じられましたね。司令塔シャビからのパスは少なく、イニエスタは、マークが厳しくゴールに近づくことができませんでした。試合後のインタビューで、この試合で2得点を上げたファン・ペルシ―が監督の作戦勝ちと言っていました。

 厳しいマークと、プレッシング。そして、ロッペン、ファン・ペルシ―というツートップが、圧倒的なパフォーマンスを見せました。パスサッカーが、こんなに脆く機能しなくなるとは、思いもよりませんでした。究極の戦術と思いましたが、サッカーに究極というのはないんですね。必ず、一つの戦術が生まれれば、研究され弱点を突かれる。

 スペインのパスサッカーは、細かなパスの連続から、相手の守備を崩し、よりゴールに近い位置から確実にゴールを奪うもの。そのパスが厳しいマークから封じられれば、必然的にこうした結果が待っていたのかもしれません。しかし、世界中のだれもが、この結果を予想できなかったように、パスを封じることは至難の業。また、パスを封じるだけでなく、そこから攻撃に転じゴールを奪えなければ勝てません。その両方を、今回のオランダはなしえたといえます。

 この結果、オランダのコンディションが決勝まで維持できれば、優勝の可能性も大ですね。逆に、スペインは、グループステージ敗退の危機を迎えたと言えます。同じグループのチリが、オーストラリアに3-1とうスコアで勝利しました。この結果、スペインと引き分けでもグループステージ突破の可能性が生まれました。スペインは、崖っぷちに立たされたと言えます。この状態を打開するには、強い精神力とチームワークが必要でしょう。さて、それは可能でしょうか。

 まだまだ、スペインのサッカーを見ていたいですが・・・。

 サッカーって、本当に難しいですね。なでしこジャパンが、ワールド杯を連破することがいかに難しいかを物語っているとおもいます。

 明日は、日本登場。どのような物語が待っているでしょうか。楽しみでもあり、怖くもあります。