試合に出れない苦しさは、いかばかりでしょう。いつか使ってもらえるはずと思っていても、出れない期間が長くなればなるほど、切なくなるほど苦しいことでしょう。この時期は、新人選手の入団があります。そして、まだ、高校を、大学を卒業していなけれど、内定選手として、試合に出場する選手も出てきます。
 試合に出れない選手にとって、微妙な時期ですね。チームが抱えられる選手の数には限りがあります。出れない選手は、自ら退団を申し出るか、更新を絶たれるの待つことになるのでしょう。それが、自分なのか、他の選手なのか。本当に生きた心地がしないのではないかと想像しています。

 また、下の選手が力をつけてきて、レギュラーの座を奪われることもあります。それが、母校の後輩の場合、先輩としての苦しみはいかばかりでしょう。故障をしているわけでもなく、いつでもスタンバイしているのに、使われない。ウオームアップにも、心の限界があるでしょう。

 競技を続けたいと思ったとき、他のチームの移籍することも一つの選択肢かもしれません。でも、チームに愛着がある場合、その決断も難しいですね。

 でも、こうした緊張した中で、プロとして切磋琢磨して、妥協せず、泣き言わず、非情になって、選手たちは、レギュラー争いをしているからこそ、チームも力をつけてくるのでしょうね。仲良しクラブになって、監督の依怙贔屓によりレギュラーが約束されるようなチームは、決して優勝争いに加わることはないでしょう。

 チームとして、笑顔でハイタッチしていても、見えないところで、互いにレギュラーの座を競っている。それが、平等な争いならば、誰にも肩入れはできない。ファンとしては見守るしかありませんね。