~筋萎縮性側索硬化症 ALS~

・予後不良、全身の筋力が低下し四肢・体幹運動機能、移動、コミュニケーション、嚥下、呼吸能力が障害。

 

・FTLDとの関与。家族性ALS、、、中年以降、上位・下位運動神経が選択的かつ進行性

 

・大部分は散発例、40歳以後に多い、平均60歳前後。世界で40万人くらい。遺伝説、環境因説、ウィルス説など確立してない。

 

・発症後2年52%、3年以内70%、5年以内に92%、稀に数十年にわたり長期生存。呼吸不全に陥る場合が多い。人工呼吸療法などのケア発達により長期生存例も↑か。

 

・若い人は長生き、球麻痺は予後不良という報告。

 

・発語不能、気管切開などの球麻痺症状発現までの期間は明らかに球麻痺型が短かった。

 

・高齢発症化している。球麻痺型が多い。うつの合併で予後不良になるという報告。

 

・リルゾール、エダラボン(点滴静注)発症初期でADLや呼吸機能が保たれている患者に有効性あった。重症患者では不明。60分かけて1日1回、1日量60mgを月10回。進行を遅らせるために。

 

・呼吸障害。横隔膜が働かず。陽圧で無気肺を予防する→人工呼吸療法(NPPV、TPPV)。胸郭の動きの制限、2型呼吸不全(高二酸化炭素血症)。COPD(低酸素血症)などは酸素療法などが有効だが。吸引や排痰機器なども。

 

◇呼吸療法

・1998年 非侵襲的人工呼吸器保険適応(NIV)

 

 

・日本はTPPV28.4%(2004年)。

 

◇栄養障害

・急激な体重減少が多い。栄養不良が生命予後を規定する因子。早期からの栄養療法が必要

・疾患特有の代謝亢進、骨格筋の変性、嚥下障害、上肢機能障害、食思不振などによる摂取エネルギー量低下、交感神経機能亢進など

 

・嚥下障害は呼吸障害と同時期に起こりやすく、互いに増悪因子。

 

・誤嚥性肺炎は、呼吸状態のみならず、栄養状態や生活の質を著しく低下させるため予防が必要。

 

・予後良好因子として、BMIの維持、栄養状態の維持

 

・ALSの代謝亢進。エネルギー摂取量が減少。肝臓と脂肪へのエネルギー貯蔵が減少。→体重減少。

・疲労、呼吸困難、食欲低下、流涎、味覚低下、便秘、食事サポート不十分、不適切

 

・ALSは、治療としてまず体重を落とさないように食事をしっかりとることが重要。

 

・通常のHarris Benedict式から計算した基礎代謝率BMRより高い。

 

・高カロリー療法の有効性。高カロリー脂肪食が有効かもしれない。

 

・Diet therapy。体重が10%以上減少したとき、BMIが18.5kg/m2を下回ったとき。早期に経皮内視鏡的胃瘻造設術PEGによる栄養療法を介しすることが推奨。

 

・初期から十分なエネルギー量を投与することにより、栄養状態を改善させ、ひいてはQOLと生命予後の改善を目指す。

 

・終末期におけるエネルギーと水分の安全な投与ルートを確保する。とくに経鼻胃管は、頻回の交換の必要があること、ご挿入のリスクや胃内容物の逆流による誤嚥性肺炎を誘発するリスクがあることから可能な限り避けたい。

 

・終末期の緩和治療のための投薬ルートを確保す。呼吸苦が強いとき、酸素吸入やオピオイド投与は必須だが、経鼻胃管よりも胃婁の方が望ましく、座位体躯でオピオイド投与するには、静注や皮下注よりも胃瘻からの投与の方が簡便

 

・NIVの場合、経鼻胃管の使用は困難であり、胃瘻は必須である。TIVの場合、胃瘻が最も安全なエネルギー投与ルートである。

 

・肺活量40%程度まで低くなっても胃瘻造設は可能。気管切開してから胃瘻にする人も40%以上いたりする。当事者は、ギリギリまで胃瘻を作りたいと思わなかったり。経口摂取へのこだわりや、手術をすることへの意識。

 

・体重減少の程度は、TIV後のALS進行を予測する。高血糖、肥満、舌肥大、生活習慣病・・

 

・呼吸器をつけ始めるときは、基礎代謝量落ちていくので栄養管理も変わっていく。

 

 

◇コミュニケーション障害

・AAC拡大・代替コミュニケーション。

 

・TLS 完全閉じ込め状態。外眼運動系を含めて随意運動のすべてが麻痺。

 

・TPPV装着まで、完全四肢麻痺までの進行・速度が速いこと、また眼球運動障害出現までの速度が速いことが、意思伝達障害を予測する因子。

 

・Cyin。重度ALSであってもコミュニケーションの可能性は飛躍的に伸びた。

 

・患者のほとんどが四肢の左右非対称性の限局的な筋力低下(つまづきやすさや握力低下)や球麻痺症状(構音障害、嚥下障害)を訴えることが多い。

 

・その他線維束性収縮、筋痙攣。ALS特徴的な所見として、筋萎縮を認める部位での腱反射亢進で、感覚障害は伴わない。

 

・下垂足に対してSLBを使用したり。オルトップやアンクルバンドなど。

 

・Dynamic parapodiumでの立位。かーろくん。福祉用具を使用して立つ練習。スプリングバランサー、頚椎カラーなど。

 

・頚部支持の筋力低下による首下がりの問題。首が前方に屈曲しているが、胸腰椎は異常な屈曲を認めない状態。歩行可能な症例は多く、頚部下垂により視野が保てず、歩行不安定性が増すことや頚部不快感や疼痛が起こり、食事や着衣等においてADL制限をきたす。

 

・ヘッドマスターカラー。頭頚部支持装具。軽い、通気性がいい、高さ・角度に調節が可能。気管切開をしている患者にも可能。

 

・ポータブルスプリングバランサーPSB。自力で整容や食事、コミュニケーションが困難になった状態からの利用で、介助量軽減も図れる。

 

 

 

 

◇新しいALS観

・ALSの呼吸筋麻痺と嚥下筋麻痺は一つの運動系麻痺で一過程。

 

・呼吸筋麻痺=死ではない。呼吸補助している患者さんも生活していける療育環境を整えることが医療の役割。

→実際はまだサポート体制を整えるのは難しい。

 

・①呼吸ケア+栄養→②日常生活を支える→③自己表現を支える 。いつも寄り添い、どのような選択をしても多職種と共同し支援

 

・嚥下障害→口腔内ケア、嚥下訓練、食形態の工夫、胃瘻、誤嚥防止策

 

・筋力低下→低負荷・少量頻回での筋力訓練、ADL指導、車椅子、装具使用、

 

・呼吸障害→胸郭可動域訓練、NPPV、TPPV、離床

 

・コミュニケーション障害→

 

・ALS機能評価スケール ALSFRS-R 48-40点:自立 39-30点:一部介助 29-20点:半介助 20点以下 ADL全介助。10分間歩行、%FVC、最大吸気圧、発症期間との関連

 

・ALSの転倒理由。筋力低下、呼吸困難、下肢型の人が多い。

 

・ALSの筋力トレーニングは、ALS患者の上下肢機能、QOL維持に有効。悪影響はないと考えられている。

 

・ALSへのHAL。ロボットスーツHAL保険適応。初期投資のハードルは高い。

 

 

◇呼吸不全徴候

・SPO2使っても、低酸素血症ではない。低換気、頻呼吸、高二酸化血症となっている。。ALSは拘束性換気障害

→頭痛、眠気、寝起きの悪さ、注意力散漫、悪夢、不眠、断眠、怒りっぽい、易疲労性、努力性呼吸(舟漕ぎ、補助筋の過活動)

 

・NPPV療法:慢性的にCO2の蓄積を伴ったⅡ型呼吸不全には継続的な補助換気が必要。NIVは気管切開することなくマスクを介して換気を行う治療法。1998年より在宅での保険適応。

 

・ALSで標準体重50kgの人の目標一回換気量は600ml以上。圧設定であれば快適では12~20cmH2O(hPa)、気道内圧の呼気と吸気の差を10cmH2O以上(hPa)にする。

 

→1回換気量は高容量必要。COPDは高PEEPで陽圧。ALSはPEEP可能なら0でアルカローシス許容。

 

 

・NIVつけたときに補助筋はどの程度働いているか。苦しさはNRSでどれくらい変わるか。IPAP8、EPAP4→12~18:4にしたり調整をしていくような感じ。

 

・労作時の呼吸困難を評価。呼吸器を上手く使うことで活動量を増やすことが可能だったり。歩行直後にLIC練習で深呼吸したり。

 

・頚部呼吸補助筋を使わせない、胸郭の動きが拡大している。呼吸器設定しても過活動なら問題。腹部膨満等で横隔膜が下げられない可能性、排便コントロールはどうか。胸郭の可動性低下してないか。人工呼吸器設定以上の強制吸気量が得られていない

 

・マスク圧迫による鼻周囲の潰瘍。鼻根部にぶつからないようなNPPVマスクを使用。Mouthpieceの利用も(フィリップス等)、キスモードなので動き、咳嗽力が必要、難しい。

 

・AVAPS-AEモード(オートで設定)

 

・NIVを用いた呼気トレーニング(吹き戻し使ったり)。陽圧にしておいて、呼気筋鍛える

・NIVトレッドミル。SATやHRモニタリング

・NIV+自走車椅子、歩行例

 

・在宅人工呼吸器の普及→人工呼吸器を装着したら、呼吸不全から解放される→活動性向上。

 

・NPPVは舌に萎縮があるとうまくいかない。球麻痺のためAir stack(息溜め)ができない、MICができない。声門開大不全、声門閉鎖不全の問題。球麻痺重度の人はNPPVつけても生存率あまり変わらない、苦痛ありという報告も。トータルで見たら球麻痺重度でもつけた方が改善得られるという報告も。

 

・痩せていない方がNPPVが効果的とされている。緩和ケアにもなる。

 

 

◇呼吸理学療法(臥位・座位)

・CPF Cough Peak Flow 咳嗽力。健常成人360~960L/min。感冒時喀痰困難240L/M、160以下喀痰不能。270以上有効な咳嗽。

 

 

・ETCO2終末呼気二酸化炭素分圧の確認

 

・肺活量(簡易流量計)

 

・呼吸筋力評価

 

・胸郭柔軟性のためのリラクゼーション、補助筋ストレッチ、シルベスター法など。横隔膜を鍛えるための腹式呼吸をしても楽になれない(そもそも呼吸筋が弱っている人には使えない。)呼吸介助しても咳に必要な換気量も得られない。

 

→やらないよりはやった方がいいが。どこかで出来なくなる。

 

 

◇呼吸リハビリテーション

・はじまりは結核患者に対してから。対象はCOPD、間質性肺炎など。。

 

・神経筋疾患の呼吸リハはCOPDの呼吸ケアの影響をかなり受けてしまっている。

 

・ALS患者の肺活量の減少は肺の虚脱(微小無気肺)を意味する。胸郭がつぶれていってしまう。

 

 

・排痰について。気道クリアランスに重要な因子は、痰の降状値を超えるCritical Opening Pressureを作り、末梢気道へのエアーエントリーが得られる換気の改善であり、次に呼気流量を増加させることにより端を中枢軌道に移動させる。

 

・MIE Mechanical In Exsufflator 排痰補助装置(人工呼吸器使っているひとだけ)。肺に陽圧をかけて、陰圧で引っ張る。在宅の人のみ加算あり。

 

・気道内分泌物の問題→球麻痺症状→微調整吸気setting→治療の不成功

 

・呼吸理学療法→気道クリアランス手技→咳嗽強化、痰の移動

 

・咳嗽強化→呼気介助、吸気介助(蘇生パック使ったり)、呼気・吸気介助

 

 

◇肺容量リクルートメント手技Lung Volume recruitment。

 

・MIC Maximum insufflation capacity(強制吸気保持のために自分の息溜めを必要とする、自分の咽頭機能を使用)。

→強制的に3~5回程度、被験者が最大に耐えうるAir stack(息溜め)までアンビューで加圧し、そこから得られる呼気量を測定。→強い有効な咳をしてもらう。球麻痺がないALS患者には可能。

 

・LIC 強制吸気保持のために自分での息溜めを必要としない(外付けの咽頭機能デバイスを使用)。LICの方が空気をためられるという報告。

 

・弱い筋力でも肺は膨らむ。咳嗽力には肺が柔らかい方がいい。→空気が入りやすくなる

 

 

 

※舌咽頭呼吸(カエル呼吸)GBP

・呼吸筋を使わず換気する方法。人工呼吸器の故障時、ウィーニング時間の延長、他のNPPVへの変換時の呼吸補助・・・

 

・素潜りでのパッキングみたいな。カルパという呼吸法。肺活量以上の空気を入れることができる。肺が破れるという報告もあるので注意は必要。

 

・MIC−VCの差を維持・拡大し続ける。

 

 

 

〇臨床

・NIV、MI-E

・有効に使えている→排痰ケアの確立、肺合併症率軽減、延命、安定した療養

・有効に使えない→精神的に嫌だ、理解不足、球麻痺、肺炎、窒息、死亡、、、

・適応と限界を明らかにする

 

・球麻痺症状が大きな影響あり。肺の虚脱進行、NPPVの利用困難、有効な呼吸ケアは確立していない。

 

・低換気に伴う呼吸不全や誤嚥により気管切開を選択することがある。日本では3割くらいが選択している

 

・気管切開・TPPV→死腔の減少による換気効率の改善、気道分泌物の除去の容易さ。延命効果、呼吸状態改善。

 

・日常的な身体と肺の動きを最低でもBed上で再現する。ベッド上で安静臥床を強いられることは、身体と肺の動きを抑制し肺を非日常的で非生理的に固定する。人工呼吸器を間歇的に外せるかどうか?

 

・呼吸管理下で車椅子座位、歩行へ。歩行訓練が最大のDisuseを防ぐ。呼吸不全が解消されれば

 

・離床の条件。HCO3下がっていて(過換気くらいの方がいい)、呼吸性アルカローシス、TV正常値。自分の意志で気管切開、離床希望が強い、家族も望んでいる。肺実質には問題ない、上肢型、球麻痺型。。

 

・悪条件は、TV装着してないアシドーシス。呼吸性が是正、PCO2の上昇、代謝性アシドーシスも加味されている(DM,心不全など)、緊急処置で気管挿管された、本人の絶対拒否やうつ、在宅でのマンパワー不足、難治性肺炎、流涎過多、男性で著明な拘縮・下肢型、心肺停止の既往など。。

 

・スピーチバルブ(一方向弁)で喋れたり

 

 

◇ポジショニング

・ALSは感覚正常のため過敏傾向となる

・褥瘡予防の概念では2時間おきの体位変換

・排痰肢位の姿勢変換について。背臥位が好きな人が多い。

・良肢位をとらせ、呼吸の安楽肢位、および廃用肢の位置を考慮

・衣服がズレていないか確認

・患者の訴えを諦めさせず、よくきき理解する

・こちらからも理解を促すことが必要。

 

・頚部、上肢は好発拘縮部位。頚部:気管切開後の首の過剰固定による拘縮。肩関節:人工呼吸器蛇菅側による不動拘縮。肘関節:屈曲困難(抗重力保持困難)、前腕:回外困難(背臥位による骨形態上の問題)、手関節背屈・掌屈困難、手指MP屈曲困難、PIP、DIP伸展困難

 

・下肢の拘縮予防も。股関節内旋困難(背臥位時の骨形態の問題)、痙性強い人は疼痛が生じやすい。膝関節屈曲困難、足関節・足趾、背屈困難(抗重力保持困難)、

 

・上下肢の拘縮で疼痛が生じ、痛いから動かさないという慢性的疼痛に変化し、更衣や移動などのADLへ支障をきたす。

 

・安静臥床2週間で1ROMの20%低下。起立性低血圧、心肺機能耐容低下、精神的にもうつになりやすい。ベッド離床を拒む人も多い。

 

・呼吸介助、胸郭mobilityExも。人工呼吸器つけてるとアラーム鳴ることもある。

 

・無気肺を伴う慢性誤嚥性肺炎。難治性肺炎の可能性も(誤嚥性肺炎、人工呼吸器関連肺炎、沈下性肺炎)。一度無気肺になると戻すのは困難

 

・寝たきりの人は左側の誤嚥多い。経口摂取していなくてもリスクはある。継続的な離床による効果はアリ

 

・咽頭全摘術で誤嚥防止、経口摂取可能になったり。吸引回数も減ったり。

 

 

 

 

 

 

〇ALS について コミュニケーション方法

・四肢の筋力低下、構音障害、嚥下障害、呼吸障害。。症状の進行は個人差がある

 

・音声・文字、表情 ⇔ 理解と表出  意思の疎通・心の通い合い→信頼関係の構築

 

・ALSでは表出が難しくなってくる。

 

・拡大代替コミュニケーションAAC

 

→筆談、呼び鈴、文字盤、ジェスチャー、ボードなど、、、

 

・目の前の人、離れた人とのコミュニケーション

 

 

・何かしらのサインを出している。表出したサインが理解できない→支援者が理解できるように。AAC

 

・目的の明確化→機能評価→手段の導入(公的支援制度)→サポート

 

 

・発話・読唇→筆談、指差し文字盤→透明文字盤・口文字→口述文字盤、じゃばら文字盤、コミュニケーションボード

 

・パソコン、タブレット、スマホ、ハイテクコミュニケーション

 

・無料・有料アプリも色々あったりする。(しゃべって、指伝話、コエステーション、筆談パッド・ボード、こえとら、かなトーク、しゃべって、かなトークPro、トーキングエイド、、、)

 

・入力方法の工夫として、、スタイラスペン等の利用。手袋の利用(指先だけ穴開けたり)。キーガードの利用(触ったところだけ押せるよう)など

 

・アクセシビリティ機能を使う。タッチ調整(ふるえなど)、スイッチコントロール(外部スイッチで操作可能)、Assistive Touch、、、→インターフェイス

 

・スマホタッチのときシリンジをつかってみたり。

 

・スイッチによるIphone ,ipadの操作。中指で項目を選べるマイクロライトスイッチ。エアバックスイッチ(噛んでスイッチが反応したり)。

 

・Ipadのキーガードをつくったり。(下敷きで穴を切り取ったりして)

 

 

 

〇重度障害者用意思伝達装置

◇文字等走査入力装置  伝の心、TCスキャン、マイトビー、Orihime eye、Miyasuku、eeyesなど。

・専用機となっている。

・トーキングエイド Ipad

・トーキングエイドプラス(専用機)

・ファインチャット(文字入力)

・視線入力装置、呼び出し、スイッチ、リモコン、メール、インターネット、、、

 

 

 

◇生体現象方式

・新心語り(脳血流でyesno)

・マクトス(脳波をキャッチしてyesno)

・Cyin(サイン) 

 

 

◇導入の前に

・本人は装置を使って何をしたい?何をする?のかを明確に

・随意的に動かせる身体の部分は?(頭部、舌、頬、腕、手指など)

・動かせる部分の筋力、方向、可動域、疲労は?

・場所は?(ベッド、車いす、椅子で)

・動かしやすい肢位や姿勢は?

・何を伝えたい?→要求を伝えたい、会話、メール、LINE、SNSしたい、、、

 

◇操作スイッチ(入力装置)

・接点式:ボタンスイッチ。設置をするタイプ。しっかり押せる

・帯電式:静電気を利用。押す力ないが触れることはできる。ピンタッチセンサー、、眉毛で動かしたり

・筋電式:筋が動けば反応

・光電式:光の距離を調整でちょっと動けば反応

・呼気式:音でなる、息などで

・PPSスイッチ 圧電素子式(ピエゾセンサー)

・空気圧式

・視線検出入力装置  

 

・設置のポイントは、運動方向に直角、反力・固定力、安定、誰でも素早く簡単に。

 

・空気圧:エアバックセンサー。

 

・安易な導入も検討。徐々に機能が落ちていくことを実感することでもある。

 

 

 

◇ローテクコミュニケーション

・読唇(口パク) 口の形から母音(あいうえお)がわかる

・唇や舌の動きから子音がわかる。唇を閉じる→ぱ・ば・ま行の音

・舌の先が上に向く→だ・た・な・ら行の音

・文脈(話の内容、単語全体の雰囲気)

 

・スピーチカニューレを使うと気管切開しても声が出せたり(嚥下評価、SPO2に注意)。カフの空気を抜いて発生。誰でもできるわけではないが

 

・筆談、空書。なぞり書き、ブギーボード、

 

・指さし文字盤(段差なし)。大きく動かなくても可能にしたり。穴あき文字にしたり(不随意運動ある人など)

→運動機能に合わせ、文字盤の大きさ、文字の大きさ、穴の大きさ、穴の深さなどを考慮する。文字が見えなくなるときは、穴の下に文字を入れたり。半透明にしたり

 

・口述文字盤、

 

・透明文字盤。目線を合わせて合図をする。正面に提示、約30~40cm程度離す(視力による)。支援者は正面に立つ。送りて・読み手は頭を動かさない。文字盤だけを動かす。送り手の黒目に焦点を合わせる。

→1回で当てようとしない。どんどん指してみる。サインを決める(瞬き・複数回瞬き、瞬きしない、、)、文字の確認(一文字ずつ確実に。長い文章はメモを取る)、まとまりのよいところで区切る。先読みはしない。推測はしつつ。

 

・眼球運動の低下→目標枠を大きくしたり。

 

・コミュニケーションボード。訴え項目を確認しながらカテゴリー分類する。

 

 

◇病状が進行してくると

・FTD(前頭側頭型認知症、脱抑制、高次脳)、運動機能の低下、(MCS最小限、TLS閉じ込め状態)、、

 

・気持ちを聞く。常に観察する。タイミングを逃さない(適切な手段を提示する)、便利だな、やってみたいと思ってもらう

 

・サインを見逃さない。声による会話より時間がかかるため、ゆっくりとした時間の流れを楽しむ気持ち。支援者のあきらめない、見逃さない

 

・ローテクとハイテクを上手に併用していく。