〇肩甲骨
・肩甲棘はつまんで確認
・肩甲棘の上縁は直線、下縁は緩やかなカーブを描いている
・肩甲棘の内側端から内側縁までは、1/2横指くらい →下角へ
・肩甲骨の形状をふまえ、上角の位置に注意。
・上角は前に倒れているような向き。
・角の部分は点で触るよりもなでぞるように
・内側縁などは動かないように注意して。
〇棘下筋
・肩甲骨下角から2横指頭側にある、棘下筋と小円筋の間の溝を確認
・溝の上方に棘下筋配置する
・棘下筋を3部に区分して触察(上部・中部・下部の走行と触感の違い)
・上部・下部は太い領域。中部はざらざらっとした繊維状の感触、横方向に
〇小円筋
・肩甲骨下角から2横指頭側にある、棘下筋と小円筋の間のみぞを確認。
・溝の下方に小円筋は位置している。
・棘下筋と小円筋の感触の違い
〇棘上筋
・肩甲棘の上縁に位置
・肩峰と鎖骨のアーチ構造の深層を走行するため、触察で確認できる範囲はやや狭い
・浅層を走行する僧帽筋上部線維としっかり区分して触察
〇肩甲挙筋
・肩甲骨上角から筋腹を確認
・僧帽筋上部に覆われている領域と覆われていない領域に着目し、触察する。
・僧帽筋上部線維覆われていない領域で筋腹は、頚部の前後径1/2
〇棘突起
・第6頚椎は頚部伸展のさいに、前方に沈むような感触がある
・体表から最も触れる棘突起が、第7頚椎であることが多い
・頚部回旋の際に第7頚椎は動くが、第1胸椎は動かない。
・両側の肩甲骨下角を結んだ高さに、第7胸椎が位置する。(腹臥位でのポイント、立位は違う)
・頚椎の棘突起は胸椎に比べやや傾いているが
・頚部伸展して回旋してみたり。C6は沈み込む感じ、T1は動かない
〇大・小菱形筋
・各棘突起を確認し触察。
・小菱形筋は肩甲棘の内側端から起こる。
・小菱形筋も大菱形筋も起始部よりも停止部の領域で筋の厚みがある。下角周囲は筋腹太め。棘突起は膜状
〇大円筋・広背筋
・腋窩後壁は大円筋と広背筋によって形成されている
・広背筋が膜様の感触があるのに対し、大円筋の感触は筋腹様である。
・しっかりと大きな筋腹を確認するように触察を行う。
・大円筋はポイントで触れても全体は難しい。
・ASISとPSISの中央から2横指内側の位置に、広背筋は付着している。後面の起始部
〇鎖骨、胸鎖関節、肩鎖関節 肩関節外転45°くらいの背臥位
・胸骨端と胸鎖関節は頚切痕から確認
・肩峰端で肩鎖関節を確認。鎖骨側が数ミリ高いことが多い
・外側のカーブした領域は手の向きを変えないと正確に触察出来ないことに注意
〇僧帽筋上部
・鎖骨の外側1/3と外後頭隆起の2横指外側を結ぶ領域を確認 後面から前面に走行
・筋腹をしっかりとつまみ、確認
・背側から腹側に向かって付着する形態に着目し触察
〇三角筋
・鎖骨の外側1/3から三角筋前部が起始
・肩鎖関節が前部と中部の境界
・肩峰角が中部と後部の境界
・三角筋後部は薄い腱膜となり、肩甲棘の内側に付着 外転90°でみたり
・三角筋粗面は上腕の外側1/2に位置
・筋腹に多数の筋内腱が存在する
〇大胸筋
・大胸筋鎖骨部は鎖骨の内側1/2から起こる(三角筋胸筋三角も確認)
・胸鎖関節から鎖骨部と胸肋部の境界を確認
・大胸筋自体を収縮させ、胸肋部と腹部の筋腹を確認。
〇烏口突起
・鎖骨の下縁から外側を追い、烏口突起の位置を確認
・三角筋前部を介し、烏口突起をつまんで確認
・烏口突起は外側を向いていることに注意。
〇小胸筋
・烏口突起をしっかりつまみ、位置を確認
・烏口突起の上部内側から第2,3肋骨へ向かう筋腹を確認
・第4,5肋骨に向かう筋腹を確認
・いずれも大胸筋の深層に位置する
〇胸鎖乳突筋
・胸骨頭は胸骨柄から確認
・胸骨頭の内側縁は乳様突起の前方、外側縁は2横指後方に付着(かなり後方に停止している)
・鎖骨頭は鎖骨の内側1/3から起こる
・胸骨頭と鎖骨頭の間にある小鎖骨上窩を確認
〇上腕二頭筋
・筋腹の中央をつまみ長頭・短頭を区分
・烏口突起へ向かう短頭、関節上結節に向かう長頭の筋腹を確認。近位部は三角筋前部の深層を走行
・停止部は内側では橈骨粗面、外側では上腕二頭筋腱膜となって前腕筋膜に付着する
〇烏口腕筋
・上腕二頭筋短頭の内側にある,柔らかい感触
・上腕二頭筋短頭と烏口腕筋を一塊としてつまみ区分するとわかりやすい。
・烏口腕筋のすぐ内側には、正中神経が走行するため注意して触察