〇目的

・座り心地、機能性、生理的、実用性、移動性、外観、介護がある。

 

(1)座り心地は痛くもなく、つらくもなく、その姿勢を継続できる時間。連続座位時間や車椅子からの滑り、疼痛などを評価できる。車椅子からの滑りはズレ度JSSC版や痛みはVASが推奨

 

(2)機能的とは上肢や下肢の運動機能を十分発揮できる状態で、上肢であればSTEFや車椅子走行での速度なども評価項目として使用できる。

 

(3)生理的とは褥瘡予防や脊柱変形、嚥下機能などが評価項目。褥瘡はDESGINを使用できる。姿勢変化ではISO16840-1の使用。長時間での変形の経過は重要で成長期での変形や脳性麻痺者の頚椎症など、予防を考えながらシーティングを検討

 

(4)実用性は今までの軽い車椅子に対し、クッションや座位保持装置、ティルトやリクライニング機構があると重くなり場所もとる。姿勢がよくても使えない物は意味がない。

 

(5)移動性は介助者や自分での移動のほかに電動車椅子もその選択い入る。移乗も考慮する。

 

(6)外観とは、身体拘束されている姿など失望を与える姿であり、逆に尊厳のある姿も重要。

 

(7)介護者が適切に座らせることができるか、クッションの管理ができるかなど。頭部を含めた適切な座位保持装置が脳性麻痺患者の食事介助を容易にするなどもある。

 

・シーティングの目的として、①心肺機能の改善、②消化、排泄機能の改善、③傍脊柱筋の筋力維持・強化と姿勢制御、④発達促進と二次的障害の予防、⑤摂食・咀嚼・嚥下と食事姿勢の改善、⑥目と手の協調性、上肢機能の改善、⑦作業活動の拡大、⑧コミュニケーションの拡大、⑨介護が容易化、⑩社会参加、学校、就労

 

 

・即効性と持続性

・重度片麻痺の人。非麻痺側に偏位。非麻痺側も拙劣になることも

・スプーンで自力摂取、ペン把持で迷路課題、端坐位でジャンケン、ベッドでのボール投げができたり

 

 

 

・休息(下肢の休息、うたたね)

・活動(食事、団らん・テレビ、読書、事務作業、手作業)

 

※座位姿勢に良し悪しはない。自由度があることが大事。

 

・背臥位での胃ろうが続くことの弊害。排泄の問題。