膝OA。高齢者、とくに女性に多い。

 

・関節軟骨のみの変性でなく、関節周囲の骨組織を含んだ変化。単に軟骨が減少した状態だけでなく多層的な問題を含んだ病態

 

 

 

・疼痛と関連しているのは深層よりも表在組織の可能性が高い。

 

 

・骨棘ができると軟部組織の遊びが減少し、関節運動で過緊張を引き起こす。さらに靭帯を圧迫して走行を変えたりして遊びが減り、ROM制限につながるとされる。靭帯のstiffnesそのものが増大することも。PFJの骨棘やOA変化は膝伸展可動域制限やQuad筋出力低下、Quad収縮時の疼痛を引き起こす。

 

・顆間部にできた骨棘はACLの走行を屈曲させ相対的な短縮をもたらし、膝伸展・屈曲制限をきたす。さらに骨棘が発達するとACLの破断をきたす可能性もあり関節動揺性につながってくる。

 

・ACL損傷後の場合は関節位置覚が低下している可能性あり。OAの進展にも影響が

 

 

・OAによってQuadの筋力低下は顕著。廃用性筋委縮、AMI、疼痛、関節水腫などが関与するが。。

 

・内側広筋の筋萎縮が進みやすい。膝を伸展位に保ち関節の適合性を高め、膝蓋骨を内側に牽引し、内反変形に伴う外側支持機構の過緊張を防ぐ。

 

・VM収縮が弱いとパテラの外方偏位が助長、PFJの障害を引き起こす。IC~LRにおける膝関節屈曲モーメントに対するVMの活動は衝撃緩衝作用とともに膝関節の機械的ストレスを軽減するとされる。

 

 

 

・炎症があるかどうか。ある時は積極的な筋力強化や歩行運動よりも消炎が優先

 

・AGEsは糖尿病患者で蓄積されやすい。AGEsが軟骨や腱、靭帯に蓄積されて脆弱化している可能性ある。

 

・OA発症、進行の引き金としてメカニカルストレスが有力視。過剰なストレスはな骨細胞を刺激して組織障害に作用する一酸化窒素や疼痛増強効果を持つプロスタグランジンE2を産生させる。軟骨基質を破壊することで、その変性産物が滑膜細胞や免疫細胞を刺激し炎症を誘導するとされる。

 

・過少なストレスも軟骨基質を減少させ、部分的な荷重や全身振動刺激は軟骨分解は抑制することから、適度な荷重や運動負荷が軟骨代謝の恒常性に必須。個別性もあるため難しいところ

 

 

 

膝OAの既往を持つ人は多く、、、手術する人もいれば保存で頑張ってる人もいて。他の病気なのに膝の方が気になるって人もかなり多かった印象。運動習慣がない人は特にそんなイメージだが、、この辺の知識もある程度必要になってくるか。。。

 

あと栄養をしっかり取ることも必要と。高齢になると食事の総摂取量が減る傾向にありタンパク質が足りなくなりやすいとか。